生命原理・自然の摂理
127242 人類の拡散と観念機能の進化C〜新人段階 1〜
 
西谷文宏 ( 29 建築設計 ) 06/08/02 AM11 【印刷用へ
4.新人段階(約16万年前〜現代)
  ホモ・サピエンス

  脳容量平均   :約1400cc前後
  石器の使用   :剥片石器→軽量石器
  生息域と移動状況:アフリカ→全世界

 初期ホモ・サピエンスは、16万年前にアフリカで誕生する。アフリカから移動せず残った旧人(ホモ・ハイデルベルゲンシス)がその直接の祖先と考えられている。つまり、最後までアフリカを出ず、残り続けた種が、最終的にホモ・サピエンスに進化したことになる。

 原人段階、旧人段階でアフリカを出てアジア・ヨーロッパに拡散した人類種は少なくても3万年前ごろには死滅してしまう。(死滅の原因は氷河期末期の急激な温度変化と思われる)皮肉にも、アフリカに残り続けた種が最も適応的な進化を遂げ、生存域を広げていった。

 これは旧人段階で先述したように、他地域に比べてアフリカの自然外圧が著しく厳しいことが原因であると考えられ、より厳しい自然外圧に適用しようと、観念機能に収束→進化適応したことが、人類に更なる進化をもたらしたと言える。
 逆に厳しいアフリカを離れ、比較的安定した中央アジア・ヨーロッパに移り住んだ原人・旧人はそれ以上観念機能を発達させることなく、進化を止めてしまい、最終的に気候変動による外圧上昇(寒冷化と温暖化の繰り返し)に適応できなかったと言えるだろう。

 ホモ・サピエンスへの進化過程を系統樹的に整理すると、

猿人(アウストラロピテクス)→原人(ホモ・ハビリス、ホモ・エルガスター)→旧人(ホモ・ハイデルベルゲンシス)→新人(ホモ・サピエンス)

となり、最も重要なのは、アフリカに留まり続けた原人が旧人に進化し、更にアフリカに留まり続けた旧人が新人に進化したと言う点にある。

 このように、厳しい自然外圧のアフリカを生き抜き、進化してきたホモ・サピエンスだが、少なくても12万5千年前にはユーラシアに拡散し始める。この原因は、これまでのような寒冷化→乾燥ではなく、全く逆の現象=急激な温暖化による温度上昇にある。
温度上昇の中でやはり乾燥化と植栽の移動が始まり、食料不足+温度上昇と言う厳しい外圧に晒された結果、新人=ホモ・サピエンスは遂にユーラシアへ移動を始める。

ホモ・サピエンスは、まずは原人と同じルートを辿り、現在の東南アジアのスンダランドに辿りつく(約7万5千年前)
そこから、オーストラリア、中央アジア、ヨーロッパ各地へと広がり、約2万5千年前(最近の発見で5万年前に覆る可能性がある)にベーリング海峡を越え、1万5千年前までには南アメリカ最南端にたどり着く。こうして人類は全世界へと広がっていったのである。
 
 
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