古代社会
107268 武力を背景にしたシュメールの交易
 
熊谷順治 ( 39 企画 ) 06/03/13 AM00 【印刷用へ
>だとするとエラムとメソポタミアは、
1.力関係が拮抗しているがゆえ戦争を回避するための取引関係が成立した。
2.どちらもイラン高原が出自であり、遠縁の部族ゆえ同類圧力を避けるために贈与関係を結ぶ。
のいずれかだと思われますが、侵略性の高いシュメール人であり、インダスとは収奪的取引関係を結んでいることからも1.が有力だと思われます。(83825

エラム国の成立時期(紀元前4千年紀)は、メソポタミアではシュメールの黎明期です。エラムとシュメールの関係については、

>エラムはシュメールの敵としてたびたび叙事詩に現れ、ウルク第1王朝のエンメルカルはエラムの都市国家アラッタと激しく争ったと伝えられています。リンク

>メソポタミアの王朝はたびたびエラムに侵入して、これを支配下に置いた。一方でエラム人もメソポタミアへの介入を繰り返し、バビロニアの王朝をいくつも滅ぼしている。リンク

エラムとメソポタミア(シュメール)とは力関係が拮抗し、抗争が絶えなかったようです。

また、シュメールのウルク王とエラムのアラッタ市の領主との戦いについて書かれたシュメールの伝説「エンメルカルとアラッタ市の領主」は、ウルク市の王がアラッタ市の領主から服従と忠誠を得ようと試みて、ついに成功する物語で、そのなかでは、粘土板に書かれた降伏を勧告する文を使者が読み上げる記述や、アラッタからウルクへラピスラズリや金銀などがもたらされ、見返りに穀物がアラッタへ運ばれたことが記述があるようです。(参考「シュメル」小林登志子著、ウィキペディアリンク

資源の無いメソポタミア(シュメール)では、生産や軍事に必要な貴金属を他国から得る必要があり、交換上不利な農作物との交易を成立させるため、武力を背景に強引に取引関係を拡大していったのではないかと考えられます。

なお、贈与関係については、シュメールの初期王朝時代には都市国家間の緊張を和らげるために結ぶこともありますが、その場合は、貴金属、家畜、妻などを相互に交換しています。
 
 
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