世界各国の状況
102598 アジアバブル再来、どうする?(マハティールの闘争を例にA)
 
安西伸大 ( 32 企画 ) 05/12/14 PM10 【印刷用へ
マハティールが闘争できた背景には、欧米列強を相手に闘った戦中日本の記憶がある。

マハティールは、

>1925年、インド出身で上級会計検査官の父とマレー人の母の9人兄弟の末っ子として生まれた。

>1941年、16歳の時、日本軍が初めてマレーの支配者・英国軍を打ち破ったのを目の当たりにし、またその規律の良さに強く感動した。

>我々にもその意思さえあれば、日本人のようになれる、自分たちの手で自分たちの国を治め、ヨーロッパ人と対等に競争できる能力がある、と考えるようになった

>日本の存在しない世界を想像してみたらよい。もし日本なかりせば、ヨーロッパとアメリカが世界の工業国を支配していただろう。欧米が基準と価格を決め、欧米だけにしか作れない製品を買うために、世界中の国はその価格を押しつけられていただろう。・・・
    
>貧しい南側諸国から輸出される原材料の価格は、買い手が北側のヨーロッパ諸国しかないので最低水準に固定される。その結果、市場における南側諸国の立場は弱まる。・・・
    
>南側のいくつかの国の経済開発も、東アジアの強力な工業国家の誕生もありえなかっただろう。

>多国籍企業が安い労働力を求めて南側の国々に投資したのは、日本と競争せざるをえなかったからにほかならない。日本との競争がなければ、開発途上国への投資はなかった。・・・
    
>また日本と日本のサクセス・ストーリーがなければ、東アジア諸国は模範にすべきものがなかっただろう。ヨーロッパが開発・完成させた産業分野では、自分たちは太刀打ちできないと信じ続けていただろう。・・・
    
>もし日本なかりせば、世界は全く違う様相を呈していただろう。富める北側はますます富み、貧しい南側はますます貧しくなっていたと言っても過言ではない。北側のヨーロッパは、永遠に世界を支配したことだろう。マレーシアのような国は、ゴムを育て、スズを掘り、それを富める工業国の顧客の言い値で売り続けていただろう。(リンク

マハティールは、同じアジア人として、日本人の本源的規範意識に心底から同化できたからこそ、欧米との闘争が可能であったのだと思う。

しかし、今の日本には、マハティールが同化対象としたような集団規範が見当たらない。

国家全体が現在見られる「理由なき株高・目先の株益追及」を歓迎し、誤魔化し一色に染まっている感がある。

本来、日本にはアジア諸国のリーダーたるべき認識を発信する役割や、欧米からの侵略圧力を緩和・阻止し、産業全体を庇護する言動を期待されているはずである。

しかし、今回のように日本がアメリカ発のアジアバブル化101998の動きに乗れば、バブル崩壊後、いづれアジア諸国からの強い不信感・反感を買うことになるだろう。

アジア発の潜在期待、さらにはみんな発の潜在期待に対して、とことん同化できさえすれば、先に提起した以外にも、具体的な答えを見けることができるはずである。
 
 
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