企業を共同体化するには?
101334 対面会議の欠陥
 
四方勢至 ( 60代 編集 ) 05/11/24 AM00 【印刷用へ
対面(円形)会議の原型は、一日or半日後に迫った決戦を前にした臨戦会議だと考えられる。そこでは、成員の末端まで闘争課題が共認されており、その緊迫した空気の中では誰一人、ソッポを向いている者は居ないし、切迫した時間の中では、方針を決められないまま会議に(指揮官)がもたれかかりor(兵士が)ブラ下がっていることは許されない。
現在、これに近いのが、定型課題を処理する(報告し、決断し、指示する)臨戦会合=ミーティングである。注:現在は定型化された日常課題を処理する為に、定例化(定時化)されているケースが多いが、本来は臨戦会合も必要に応じて召集されるべきものである。

しかし、現在全ての企業は、序列社会から共認社会への大転換の渦中に存在しており、どの部門でも課題の未明度が数段階、高くなっている。従って、臨戦会合では答えを出すことのできない未明課題を扱う為の会議が、どんどん増えてきた。従って、現在の(臨戦会合を除く)会議は、未明度の高い課題を突破する為にあると云って良いだろう。
ところが、未明課題となると、何日までに答えを出せるという確信を持てないので、たいてい期限は在って無いようなものになり、臨戦性(切迫感や緊迫感)が大幅に後退してしまう。
もっと問題なのは、未明課題になればなるほど、成員の課題意識が低くなり、殆ど発言が出てこなくなるという事実である。これは、会議の生命とも大前提とも云うべき、末端までの課題共認が(極めて低いレベルでしか)成立していないということであり、会議としては致命的である。

課題共認(闘争共認)が充分に成立していない会議の場は、親和共認に支配される。闘争共認機能が形成された真猿以前の、原猿状態に後退すると云った方が良いかも知れない。
そして、親和空間では、仲間意識に基づく『排除のタブー』が強く働く。その結果、一人でも後ろ向きで重い成員が居ると、場全体が重くなり、場を活性化させることが困難になる。あるいは、最も課題意識の低い成員に合わせてゆくことになり、当初の課題(テーマ)がどんどん下方に劣化収束してゆく。こうなると、雑談と変わらなくなる。(注:但し、闘争共認は親和共認という土台の上に形成されるので、緊迫度の高い会議でも、時折、雑談的or親和的な間があった方が、全体として活性化する。)

もっとも、そんな状態にまで成るのは、無圧力に近い一部の共同体ぐらいのもので、一般には、会議に向けて全社からの強い課題圧力が働いており、雑談だけで終る訳にはいかない。ところが、未明課題なので、下はもちろん、指揮官さえも答えを出せないことが多い。しかし、未明課題を突破するべく、会議という場だけは与えられている。こうなると、上も下も必然的に会議にもたれかかりorぶら下がってゆくことになる。
あるいは、そもそも課題圧力は加えられていても課題共認が充分成立していないので、答えを出せない指揮官が何を云っても、笛吹けど踊らずで、結局、ただの説教会議にズリ落ち、ひたすら退屈で重苦しい場に成り果ててしまう。(それに比べたら、まだしも雑談で盛り上がっている「会議?」の方が、マシである。)
 
 
  この記事は 101282 に対する返信です。
 この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_101334

 この記事に対する返信とトラックバック
299664 時間を決めないミーティングは犯罪的 匿名希望 14/12/29 PM03
294076 ミーティング廃止で、仕事の進め方が全く変わってきた! 矢ヶ崎裕 14/08/18 PM07
256291 「ノルマ撤廃」「会議禁止」「営業ロープレ廃止」〜改革を進めるキリンビール大阪支社 平川要 11/09/01 PM01
251499 現状認識8割、可能性は現状認識あってこそ機能する! 岩井宏之 11/05/16 PM02
251403 話し合いが雑談になってしまうのはなんで? 足立景 11/05/14 PM10
217939 「会議とは、答えを出す場」という思い込み 根木貴大 09/10/23 PM08
「企業を共同体に変えるには?」5〜対面会議の欠陥〜 「これからは探求の時代」 09/10/22 PM11
211410 闘争仲間と解脱仲間の関係 大脇正嗣 09/07/24 PM00
189053 問題は実はシンプルでした とみー 08/10/06 PM06
仕事が増えてるって、ホント!?〜仕事1日12時間以上28%首都圏関西圏サラリーマン〜 「毎日のありがとう☆.。.:*・゜」 06/11/27 PM06
仕事が増えてるって、ホント!?〜仕事1日12時間以上28%首都圏関西圏サラリーマン〜 「毎日のありがとう☆.。.:*・゜」 06/11/27 PM06
対面会議の欠陥〜その1〜 「これからは探求の時代」 06/10/31 PM11
103421 同化度が仕事の勝負を決める時代。同化対象の劣化は致命的。 一力広明 05/12/31 PM09
全ての企業は答えを求めている 「開放空間「THE ROTEN」」 05/12/26 AM08
103143 未明課題ほどわくわくするのはなぜ? 吉村信子 05/12/25 AM10
102115 赤い糸で結ばれた共同体企業とネット会議 小林有吾 05/12/06 PM11
102097 「闘争」と「親和」を捉えなおす 矢野悟 05/12/06 PM03
101979 全てをネットへ⇒「統合サイト」による社会統合 西谷文宏 05/12/04 AM00
101949 「答えが出そうかどうか」という見通し 田中素 05/12/03 PM10
101918 体制改革後の感想 呉珍之 05/12/03 PM03
101862 みんな発ミーティング YS-11 05/12/02 PM04
101843 その場(対面会議)はなんとか凌げてこれたから…。 毛針田万作 05/12/02 PM00
101790 新認識の発信が共認社会の生命線 藤澤仁 05/12/01 PM07
101690 「答えがないので劣化収束」は現代意識潮流を読み解くキー概念 山澤貴志 05/11/30 AM02
101627 「どうする?」を求める人々にとっては、答えだけでは物足りないのか? 塩貝弘一郎 05/11/29 AM03
101617 会議は懐疑をうむ 家村和宏 05/11/29 AM01
101577 対面共認の欠陥を認識することは重要 藤田公一 05/11/28 PM07
101335 民主主義=会議という固定観念 四方勢至 05/11/24 AM00

  [戻る]  


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
前夜の意識状況1 答えがないので、課題捨象
前夜の意識状況2 課題を捨象して充足収束=充足基調
前夜の意識状況3 無用となった感応観念(価値観念や規範観念)
観念捨象の実践模索では足りない=観念を必要とする地平
構造認識の現況1 否定意識や自我観念から脱却できない近代人=現代人
構造認識の現況2 特権知識階級の商売道具と化した「構造認識」
構造認識の現況3 既成観念の全的否定
思考次元1 潜在思念の実践思考
思考次元2 否定意識の倒錯思考
思考次元3 本能⇒共認⇒観念の超越思考(構造認識)
全てのネックは「答えを出せない」という一点にある
現代意識潮流と戦略ターゲット
必要意識⇒課題意識には、不全発と可能性発の二通りある!
不全発の『変革の必要』から、実現発の『認識の必要』への大転換
観念パラダイムの逆転1 現実捨象の倒錯観念から、観念捨象の現実直視へ
観念パラダイムの逆転2 現実否定の倒錯思考
観念パラダイムの逆転3 現実とは、人々の意識である
観念パラダイムの逆転5 現実、その下部意識と上部意識
観念パラダイムの逆転6 残る観念は、頭で塗り替えたら終い
観念パラダイムの逆転7 新しい認識だけが、現実を変えてゆく
新パラダイムの点検1 現実の壁を対象化できるか?
新パラダイムの効用1 現実否定の鎖を断ち切って、プラス活力の上昇へ
新パラダイムの点検2 可能性と不全(肯定か否定か)
新パラダイムの点検3 可能性or不全の源を対象化し続ける源泉
社会収束1 評価共認が生み出す同類圧力
社会収束2 私権圧力を超えた外向収束の潮流
新しい潮流8 現実を対象化するための概念装置
『必要か、必要でないか』という真っ当な判断の土俵が出来てゆく
必要か否かの『判断の土俵』が、国家と市場を呑み込み、解体し、再統合してゆく
新しい可能性が顕在化するとは、どういうことか?
新しい『場』は、古い評価指標の洗礼を受けて、はじめて顕在化する
実現の論理
実現論は、易しいけど難しい
行動方針4 まず身近な職場を改革してから、社会をどうするかを提示せよ
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
大衆の期待の変化に応じて統合力も変わってゆく
大衆には、運動を立ち上げる余力が無い→余力を与えられた悪徳エリートが支配する社会
金貸し勢力の弱点と自滅の構造
金貸しと悪徳エリートに止めを刺すのは?

『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp