昨年の世界経済フォーラムにおいて、「人々は何も所有しない。物品は無料であるか、あるいは国から貸与されなければならない。」という衝撃的な提言がなされていたことをメディアではあまり取り上げていないが、今後の社会構造において、共同体化を推し進められる可能性があるのではないかという視点で捉えてみたい。
これから、コロナ禍で経済が疲弊し、べーシックインカムによる基礎保障が実施されていく流れにあり、いずれ中央銀行制度も崩壊し、国家紙幣に転換していかざるを得ないことが前提で財政運営され、ますます市場社会の根底である私有概念が溶けていく。
加えて、現在の税制も私有することでかかってくる税が根底的に変わっていくと思われる。所得税、相続税、固定資産税などは無意味となる。そうなると、資本収支のバランスよりも、課題、役割分担のバランスこそが重視されていくことが必然となる。
かつて江戸時代の村落では、年貢も村請制で、建前は家ごとに課せられた年貢も村全体で帳尻を合わせたように、集団単位で税や普請という課題を担ってきた実態がある。このような「私有よりも共有」に価値を置くことが共同体の再生を促すのではないだろうか? 続きはこちら |
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