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日本人と縄文体質
361923 弥生時代以降、日本語の「P音」は「F音」のなかに消滅していった。
 
麻丘東出 20/11/21 AM00 【印刷用へ
言葉の語源は、文字ではなく音声に反映されている。(音霊)
言葉の音声のなかに、その民族の精神構造が宿っている。
日本人の基層をなす縄文人の精神構造を反映した縄文言葉は、アイヌ言葉に継承されている。

アイヌ語と日本語を比べると、母音は同じ5つ、子音の数もほぼ同じで、単語は日本語とよく似ている。一方、アイヌ語の「P音」パピプペポに違いがある。
「P音」は、沖縄本島より周囲の島により多く残っている。そしてアイヌにおいてより多く残っていることから、縄文語には「P音」の言葉が多かったと推測される。
それが変化したのは、奈良時代に(縄文語→)原日本語にあった「P音」が「F音」になり、徳川時代に「F音」は「H音」になったといわれている。

その「P音」の変化を踏まえてアイヌ語と日本語を比較すると、「パチ=はち」、「パイ=はう」、「パカリ=はかる」、「ペケレ=光」、「ピラ=ひら」、「ピト=人」、「プ=府」、「プリ=ふり」など、日本語のF音に対応するアイヌ語のP音をもつ単語をたくさん探すことができる。

アイヌ語で「ポン」は「小さい」を意味する。
これは俗語において“うちの「ボン」が”という言葉で残っている。
小川の場合、「ポン・ガワ」であるが、それが「ホン・ガワ」になり「オガワ」になったと推測できる。
アイヌ語で「ピ」は、木でいえばタネであり、肉でいえば脂肪、つまり植物および動物の基本の生命力の中心を意味する。それが古代日本語で「ピ」が霊力あるものを意味するようになったと考えられる。
→「ヒメ」(霊力ある女)や「ヒコ」(霊力ある男)。
また、「ハレ」はアイヌ語でいえば「パレ」にあたり、「パレ」というのは、見あらわしめることを意味する。それが「晴れの舞台」という言葉につながったと考えられる。
「ケ」はアイヌ語の「ケウ」にあたり、死人や骸骨を意味する。

その民族がもつ(自然などの)対象の音のとらえ方(同化)から、その民族特有の音声言葉がつくりだされ、相手の発音の認識も規定する。
大陸からの渡来人は、「P音」と「F音」を聞き分けられなかったのだろう。
アイヌ語にも「F音」および「H音」があることから、もともと日本には「F音」「P音」の別があったのに、弥生時代以降の大陸からの渡来人の影響で「P音」は「F音」の中に消滅していったと推測される。
 
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362142 日本の基層をなす縄文文化を受け継ぐ「アイヌの自然観」 麻丘東出 20/11/29 PM05

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