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日本を守るのに、右も左もない
361105 身を殺して仁をなした日本というお母さん@
 
山水清輝 20/10/19 PM10 【印刷用へ
明治維新以降の日本の近代史は、欧米覇権国家による植民地支配(隷属化)に対する抵抗と解放の歴史として捉え直す必要がある。

なぜ、日本とタイだけが彼ら覇権国家の侵略を逃れることができたのか?
日泰の歴史を紐解くことで真実が見えてきそうだ。

以下、「地球史探訪:日泰友好小史」より。
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■1.英語の通じない国■

 タイの最初の印象は、「英語の通じない国」であった。空港について、会社の差し向けてくれた車に乗ったのだが、まずその運転手がいっさい英語を話さないのに面食らった。同じ東南アジアでもシンガポールやマレーシアとは大違いだ。あとで現地の日本人駐在員と一緒に車に乗ると、彼らの方がかなり流暢にタイ語を話すのである。

 ホテルでは、朝エレベータで現地人の客から「サワディーカ」とにこやかにタイ語で挨拶をされた。これには逆に好感を抱いた。

 考えてみれば、東南アジアで、日本人と現地人が話すのに、なぜわざわざ地球の裏側の英語を使わねばならないのか、そちらの方がよっぽどおかしい。外国人がタイに来たのだから、タイ語で挨拶するのが、本来の姿だろう。当方も外国に行くときは、かならず「こんにちわ」と「ありがとう」は現地語を覚えていくので、「サワディーカ」と挨拶を返す。朝から清々しい気分となる。

■2.王室と独立維持■

 タイで英語が通じないのは、この国が植民地になったことがないという単純な理由からである。この点、英語下手な日本人と良く似ている。英明な君主のもとで、植民地化の危機を乗り越え、自力で近代化を図ったという点もそっくりだ。

   東南アジア諸国の王たちが、過度の外征、下手な外交、ぜいたく、無為などによって、次々と独立を失っていったなかで、タイのバンコク朝だけが独立を保ちえた事実は注目にあたいする。もちろん運のよさもあるが、歴代の王たちの賢明な統治をまず原因の一つにあげなければなるまい。[1]

 現在、世界に君主制の国家は28カ国ある。このうち、人口1億2千万の我が国は、世界最大・最古の君主国であるが、それに次ぐのが、英国(5700万人)、タイ(5500万人)である。日本とタイとはアジアの大国の中で、植民地とならず、君主制を維持し得た、たった二つの国なのである。[2]

■3.王室への深い尊崇の念■

 独立を維持しえたのは、王室の英邁な指導者のお陰だという事を知っている国民の王室への尊崇の念は深い。

 空港に出迎えに来てくれた会社の車には、バックミラーに、国王の写真入りのペンダントがぶる下がっていた。会社の正面玄関受付には、天井近くの高いところに、国王の「ご真影」が飾られている。オフィスの女性たちの机の上には、王室の方々の写真入りデスクカレンダーが置かれていた。

 バンコクの歴史博物館では、現在の国王ラーマ9世がいかに民生向上につくされているか、写真入りで紹介している。国王は、精力的に国土を廻られて、農業振興などにつくされている。

 国民が王室を敬愛し、そのもとでよくまとまっている姿というのは、和気藹々(あいあい)とした家庭を見るようで、何とも心の暖まるものである。

■4.西洋植民地主義との闘い■

 西洋諸国の侵略との闘いは、1851年に即位したラーマ4世モンクット王に始まる。王は27年間、僧として生活し、自ら一つの宗派を開かれたほどの碩学だ。欧米の宣教師達と交際し、英語、ラテン語、数学、天文学などを修めた。英語の知識から、西洋文明を取り入れて近代化しなければ独立は危ういと、大勢の外国人を雇った。

 ミュージカル「王様と私」は、この時のイギリス人家庭教師の手記を脚色したものだ。映画ではユル・ブリンナーがタイ国王を演じていたが、西洋諸国の侵略を前に、「近代化に賭ける王の悲願はこの中に描かれたような面白半分のものではなかった」という。[1]

 ラーマ4世は1868年にマラリアで急死する。ちょうど明治元年である。16歳の王子チュラロンコーン王子はただちに即位し、ラーマ5世と称する。「王の生没年および在位期間は日本の明治天皇とほぼ重なり、国の近代化につくした役割においてもよく似ている」。タイの明治天皇と言われる。[1]
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