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アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争
360230 報道されぬ米抗議デモの瀬戸際。警官消滅と治安悪化で内戦勃発も−2
 
匿名希望 20/09/16 PM08 【印刷用へ
報道されぬ米抗議デモの瀬戸際。警官消滅と治安悪化で内戦勃発も
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■止まらない治安の悪化
警官の辞職が相次ぐなか、大都市圏の治安の悪化が止まらなくなっている。これを象徴する出来事が、8月28日に首都ワシントンで起こった。
この日はホワイトハウスで、共和党の全国大会がオンラインで開催されていた。共和党のランド・ポール上院議員は、大会に参加した後、ホワイトハウスを出て、2ブロック先にある滞在中のホテルに向かった。
しかし、1ブロック歩いたところで「BLM」のデモ隊に取り囲まれ、襲われそうになった。幸いにも近くにいた警官の保護でホテルにたどり着いたものの、ホワイトハウスを出たところでこのような出来事が起こるのは、前例がないとしている。
そして、全米の犯罪率を見ると、治安は悪化する傾向にあることが分かる。「ニューヨークタイムス」などの調査によると、新型コロナウイルスによるロックダウンの影響で人が出歩かなくなったことから、犯罪件数そのものは2019年比べて5.3%ほど減少した。しかしながら、殺人だけを見ると16.1%も増加している。これは5月までの集計値だ。
「BLM」運動が全米に拡大する前の数値だ。運動が全米に拡大し、暴力の応酬が激しくなっている8月までのデータでは、犯罪件数も殺人件数もずっと増えているのではないかと見られている。
このような状況のため、これまでないような事件が相次いでいる。9月7日、シカゴ市警は30人の地元のギャング団が、警官が銃を出したら射殺するようにとの指令をメンバーに出していることを明らかにした。これは、警官を射殺する場面をビデオで撮り、全国的に注目されることが目的だという。
シカゴでは、すでに今年だけで51人の警察官が銃撃されている。シカゴ市警によると、市の各地で無法地帯が広まっているという。また先週末には、シカゴ南部にある人気のパンケーキ屋が襲撃され、50人が銃撃される事件が起こった。このような事件は大都市圏で増加している。

■自警する市民と中心から逃げ出す市民
治安の悪化が懸念される状況で、当然、売れ行きが好調なのが銃だ。
FBIの発表によると、2019年8月に比べ、今年の8月の銃の売れ行きは57%も増加したという。そのうちの64万人が初めて銃を購入した人々だ。このため、大都市圏を中心にした銃のトレーニングセンターは満杯で予約が取れない状況だ。
また、こうした大都市圏の中心部の治安の悪化が引き金となり、ある現象が起こっている。それは、富裕層の郊外への引っ越しラッシュだ。ニューヨーク、ミネアポリス、シカゴ、サンフランシスコ、シアトル、ポートランドなど「BLM」の抗議運動が激しい大都市圏では、都市の治安の悪化を恐れた富裕層が、市内から安全なエリアへと引っ越しのラッシュが始まっている。引っ越すエリアは周辺の異なる州が多い。ニューヨークなどでは、アメリカの引っ越し業者、「U-Haul」に予約が殺到している有り様だ。
この結果、ニューヨークやサンフランシスコをはじめいくつかの大都市圏では、市の中心部の不動産物件の価格が下落する一方、富裕層の引っ越し先になったエリアの価格が上昇するという逆転現象が見られるようになっている。

■連鎖する悪循環
これを見ると、いまのアメリカの大都市が陥りつつある悪循環は明らかだ。
暴徒化した「BLM」の抗議運動と、トランプ支持の武装化した極右団体や自警団が衝突して、死者が出る状況になっている。
一方、治安維持を行っている警察は「BLM」やそれに賛同する市民から強く憎まれており、大都市では警官の襲撃が相次いでいる。また、特に民主党の知事や市長のいる地域では、「BLM」の要求を受け入れ、警察の予算削減が実施されている。
警察にはこの状況への憤りが蔓延しており、各地で警官の辞職の連鎖が止まらなくなっている。この結果、警官の不足から特に大都市圏を中心に治安が悪化し、殺人件数も増加している。こうした状況で身を守るために市民は武装し、銃の売れ行きが極端に増加している。
また富裕層は日に日に治安が不安定になる都市の中心部から、周辺地域の安全なコミュニティーへの引っ越しを始めた。ニューヨークなどでは引っ越し業者の予約も取れない状況だ。こうした状況が背景となり、大都市圏の中心部の不動産価格は下落する一方、富裕層が移動した周辺地域では価格が上昇するという逆転現象がいろんな都市で起きている。

■大統領選に向けて、さらに状況は悪化していく
3か月後に迫った大統領選挙に向けて、この悪循環はさらに強化される可能性のほうが高い。
それというのも、左派系の「BLM」と極右のトランプ支持派との対立と憎しみはあまりに大きく、妥協する余地などまったくないからだ。両者にはそれぞれ自動小銃で武装した集団が加わっており、両者の対立による銃撃戦が複数の大都市で起こるのは、もはや時間の問題になっている。
すでに両者の小競り合いによる死者は、ウイスコンシン州、ケノーシャ、オレゴン州、ポートランド、そして、シカゴ、シアトル、ニューヨークなど各都市で発生している。すでに3カ月前の6月初旬の段階で19人が死亡している。
「BLM」の抗議運動が拡大し、トランプ支持の極右との対立が続く限り、銃撃戦は規模を拡大させながらさらに多くの都市に広まって行くことだろう。もちろん、ほとんどの「BLM」運動は平和的に行われている。しかし、そうしたデモにトランプ支持の武装した極右が発砲したり、デモ隊に車で突っ込んだりする事件は多くなっている。
いずれかの時点で、規模の大きな銃撃戦が複数の都市で起こるのは時間の問題かもしれない。
 
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