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農村を活性化させる為には?
358031 ピロール農法(ラン藻農法)の可能性 〜シアノバクテリアの力で土壌が変わる!
 
竹村誠一 ( 40代♂ 長野 営業 ) 20/06/29 PM06 【印刷用へ
福井県で40年ほど前に生まれた画期的な農法。

従来の有機農法が従属栄養微生物(※生育に必要な炭素を得るために有機化合物を利用する。食物連鎖における消費者・分解者)を利用するのに対して、このラン藻農法は独立栄養微生物(※無機化合物:二酸化炭素、重炭酸塩などだけを炭素源とし、無機化合物または光をエネルギー源として生育する生物。食物連鎖における生産者)であるシアノバクテリアを利用し酸素を生み出すことによって、農地を様々な面で豊かな成育環境に変えている。

以下、ラン藻を大量に繁殖させる「ピロール資材」の開発にたずさわり、この農法の普及に努める株式会社エルゴンのHPより。
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■江戸時代のお殿様が愛した「おひきどり米」とは?

江戸時代のお殿様が自分の飯米用に特別においしいお米を探し求め、そのお米を「おひきどり米」と呼ばれました。
その「おひきどり米」を生産した名残が福井県の灯明寺畷にあり、その水田を今から約40年ほど前に寺島利夫農学博士が調査されました。
その水田を調べてみると、ミネラル含量がとても高く、土が青緑色をしていることに気がつきました。
寺島博士はその後、ミネラルと赤から青緑色へと変化させる現象の因果関係に着目し、さらに研究を重ねていくうちに、赤から青緑色に土壌の色を変化させる物質の正体が土壌微生物、ラン藻であることを究明したのです。

■ラン藻とは何か?

藍藻(らんそう)はシアノバクテリア(藍色細菌)とも呼ばれる真正細菌の一群であり、光合成によって酸素を生み出すという特徴を持つ。単細胞で浮遊するもの、少数細胞の集団を作るもの、糸状に細胞が並んだ構造を持つものなどがある。(出典:wikipediaより)
ラン藻には数千種類もの種類があり、それをひとかたまりで「ラン藻」と呼んでいます。ラン藻の中にも、人間に有益なものもあれば毒素を出すものもあるそうです。
その中から、土壌に比較的良い効果を与えるものを増殖させ、作物を育てるのがピロール農法です。

■ピロールとは
ピロールとは、有機化学の用語で窒素を含む五角形の環状をなす有機化合物を指し、ギリシア語で「赤」を意味します。

「有機の元」「栄養のもと」であり、植物・作物は全てピロールのお世話になります。

このピロールがさらに環状に4個組合わさると、「ポルフィリン」となります。ポルフィリンは「生化学の魔術師」と称される不思議な物質なのです。名前の由来は、大王の高貴な色と言われる古代紫「ポルフィラ(パープル)」からきています。

ポルフィリンは、葉の緑、血の赤の原因ともなるもので「生きた有機化合物」といえるものなのです。

糞尿や動物の死骸にはポルフィリンのかけらが大量に含まれていて、普通の有機農法ではこの糞尿等の分解過程で生成されるものを「堆肥」つまり有機肥料として利用しているのです。

「ピロール農法」は、このポルフィリンの分解したものを利用するのではなく、らん藻によってこの分解を止めてしまい、逆にポルフィリンを再合成されてしまうのです。このポルフィリンは微生物たちに吸収され、他の物質の分解を促進する働きがあります。分解された栄養素は植物の根から吸収されやすくなり、またポルフィリン自体も植物にも吸収されて葉緑素が作られます。

さらに、らん藻の光合成の働きにより、根に酸素が供給されることになり、根腐れなどの心配もなく根が丈夫に成長するため、さらに植物の生育がよくなります。

つまり、ピロール農法は、らん藻の働きによって、「生きた有機化合物」であるポルフィリンを優良循環させることによって土壌環境の浄化や栄養豊かな作物を作り出そうとする、従来の農法とは全く発想の異なる農法なのです。 

さらに...、らん藻は光合成、つまり太陽光を浴び二酸化炭素を吸収し酸素を放出しますが、このとき光合成の過程で土壌中にあるさまざまなミネラル(金属)のキレート化を行うのです。

このため、根からのミネラルの吸収が良くなるのです。

このキレート化されたミネラルは人間にとっても吸収率が抜群に高いのです。

キレートとは、「カニのはさみで物をはさむ」といった意味ですが、この場合は、ミネラルを有機物で挟み込んで(金属を中心にして有機物が周りに配置する環状構造の化合物を作る)植物の根から吸収されやすくなるということになります。
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リンク

※参照:
○ピロール農法・ハッピーロール
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○こしひかり茂右衛門米
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○善玉土壌による高ミネラル食材・カーサプランタ
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