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アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争
351556 米国防総省の報告書が明らかにする5G通信の実態@
 
新聞会 19/12/02 PM07 【印刷用へ
ヤスのちょっとスピリチュアルな世界情勢予測リンクより転載します。
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12月になった。あと少しで2019年も終わる。来年もやはり米中貿易戦争が、世界経済を撹乱する大きな要因になるだろう。今回の記事はこれからの米中関係を占うテーマにした。

 米国防総省の報告書が明らかにした5G通信の実態についてである。米中関係の将来を見通すことができる。
 日本を代表するトップレベルの中国分析者で「中国問題グローバル研究所」所長、遠藤誉氏の最新著書、『米中貿易戦争の裏側』 (毎日新聞出版)でも詳しく紹介されているので、すでにご存じの読者の方も多いかもしれない。今年の4月3日、米国防総省の「イノベーション委員会」は、「5Gエコシステム:国防総省に対するリスクとチャンス(THE 5G ECOSYSTEM: RISK & OPPORTUNITIES FOR DoD)」というタイトルの報告書を公開した。これは、次世代の通信規格である5Gをめぐる米中の攻防の実態を詳しく調査した報告書である。
 7ヵ月前の報告書なので、新しいものではない。だが、公開当初はさほど注目されていなかったものの、最近になって、トランプ政権が仕掛けた米中ハイテク戦争の基本的なシナリオであるとして改めて注目されている報告書だ。

●米中貿易戦争の実態、米安全保証の根幹的危機
 ところで、相変わらず着地点のまったく見えない米中貿易戦争だが、一時的な妥協はあり得たとしても米中関係はさらにこれから悪化し、一層鋭い対立関係になるのではないかとの観測が強まっている。それというのも当初は、ハイテク覇権を狙う中国をアメリカが抑止することが米トランプ政権の基本的な狙いだとされてきたが、実はアメリカの中国敵視策の背景にはもっと深刻な事態があることが、次第に理解されるようになってきたからだ。

 その深刻な事態とは、中国がすでにアメリカの深刻な安全保障上の脅威になっているという事実だ。それは、南シナ海や東シナ海、そして「一帯一路」地域における中国の軍事的な勢力拡大のことではない。当然それは懸念されることではある。だがアメリカが懸念する中国の本当の脅威とは、アメリカの安全保障の根幹にかかわるものである。

●2018年の報告書の内容
 2018年9月から10月にかけて、次の2つの報告書が発表された。ひとつは、国防総省を中核とした各省庁の横断的なプロジェクトがまとめたもので、次は、米議会のリクエストにより、同じテーマを国防総省内の「国防戦略委員会」というチームがまとめた報告書だ。

・「合衆国の国防産業と製造業におけるサプライチェーンの弾力性調査とその強化に向けての報告書(Assessing and Strengthening the Manufacturing and Defense Industrial Base and Supply Chain Resiliency of the United States)」

・「一般的な国防に備えて(Providing for the Common Defense)」

 これらの報告書では、現在のアメリカの国防産業がグローバリゼーションによる製造業空洞化の影響を受け、兵器の生産能力が大きく衰えている実態が明らかになった。ロシアや中国との間では、すでに300ほどの領域でアメリカの国防産業の劣化が進行しており、アメリカの国防産業は中国のサプライチェーンに依存しないと、すでに成り立たなくなっている状況になっていた。
 また、アメリカの安全保障の基礎となり、アメリカの軍事的な覇権を支える最新ハイテク兵器のシステムは、どれも大量のレアメタルを使っている。特に第4次産業革命の進展で次世代のITテクノロジーが急速に発展するにつれ、レアメタルへの依存度は高くなっている。

 しかし、現在のレアメタルの80%は中国が供給している。特に、レアメタルの鉱物種のひとつで、17種類のレアアースでは中国への依存度はさらに高く、90%に達している。レアアースそのものの埋蔵は中国だけではなく、ベトナム、ブラジル、ロシア、インド、オーストラリア、アメリカ、そして日本など各国で確認されているものの、レアアースを原材料として製品化できるレベルのテクノロジーは、実は中国に集中しているのが理由だ。

 これはアメリカの安全保障にとっては、深刻な状況である。このような状況を挽回するためにトランプ政権は、1)保護貿易によって国内製造業を保護し、2)インフラと軍事に対する政府の公共投資を活発に行い、3)海外に移転した製造業の生産拠点の国内回帰を実現する政策へと舵を切った。
 このようにして国内の製造業の基盤を再整備して、ロシアや中国を凌駕する強い国防産業を再建することを目標にしている。これがトランプ政権が、中国を敵視するもっとも大きな理由だ。単なるハイテク覇権をめぐる争いではないのである。
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続く
 
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