この記事の読者は累積454人です。
 
サル社会を解明しよう
351552 原猿の進化史
 
北村浩司 ( 壮年 滋賀 広報 ) 19/12/02 PM01 【印刷用へ
@原モグラ→原猿へ
原モグラが樹上適応したのが原猿にあたるが、原モグラ段階で土中に住み、トンネル(巣穴)を掘り進むため、手足(前肢、後肢)がオール状(掌が大きく、指が長い)に進化している。
この手足の形状が、前肢及び後肢で枝をつかめる(親指が対角線上に動く)土台となっていると思われる。

A原猿の進化
原猿は進化するにつれて概ね以下の特徴がみられる
ア)大型化
イ)主食が虫、幼虫から果実、草食へ
ウ)眼窩が接近し前面に出てくる
エ)夜行性から昼行性へ
オ)雄雌単体(雌数匹の縄張りをオスの縄張りが包括する)から単雄複雌へ(雄雌+子ども同居の生殖集団)へ

これらは以下のように考えらえるのではないか。
ア)イ)初期の原猿は虫を主として食べているが、進化するにつれて果実食へと変化していく。これは当初哺乳類は果糖(フルクトース)あるいはセルロースを分解消化する力を持たなかったが、分解酵素or果糖等を分解できる腸内細菌と共生したためと考えられる。果糖やセルロースは栄養価が極めて高い。従って初期原猿は樹上という最高の防衛力は手に入れたものの、虫中心では栄養価が乏しく分解酵素等によって高い「生産力」を手に入れたと考えられる。その結果原猿は大型化することが可能となった。樹上における最大の今競合相手は同種ないし異種の原猿である。この大型化は樹上での勝ち抜き戦に大いに寄与する。

ウ)かなり初期の原猿から眼窩が接近している。眼窩が離れていては両眼の視界が重なる領域が少なく、接近するにつれて重なる領域が増加する。これにより樹上生活で必要な立体視が可能となる。

また樹上で過剰繁殖した原猿は、本来繁殖期しか存在しない性闘争=縄張り闘争が恒常化する。

>(この恒常的な縄張り闘争による)不全課題を抱えて依存収束した弱オスたちは、依存し合う中から、「どうする?」⇒「どうにかならないか?」と可能性を相手に求め、互いに相手に期待収束してゆく。こうして、依存収束⇒期待収束し、互いに相手を注視し続ける内に、遂に相手も同じく依存し期待している事を発見し(探り当て)、互いに相手の課題=期待を自己の課題=期待と同一視して理解し合うに至った。実現論1_4_05

この相手注視の必要から眼窩を接近させ、顔の前面に位置させた可能性もある

エ)夜行性から昼行性へ
樹上で生活するうえでの武器は足の指が対角線上に動くことだがそれだけでは十全ではない。なぜなら一部の猛獣(豹など)は夜にも行動し、かつある程度木に登る能力を有している。
従って防衛力を上げるためには、より遠くの枝に移動する(跳び移る)必要がある。しかし夜は視界が悪く、より遠くの枝に移るのは限界がある。従って、行動力を更に上げ防衛力を十全にするために昼行性に移行したと考えられる。
また原猿中期から後期にかけては、共感機能(相手の期待を探り当て、自己と相手の期待を同一視する機能)を獲得している。従って、同類の表情(眼から読み取れる感情)を掴みやすくするために昼行性に移行したとも考えられる。

オ)単体から単雄複雌へ
初期の原猿はモグラと同じくオス、メスとも単体で生活している。原猿メスがオスと同居し単雄複雌の生殖集団を作った経緯は以下のように考えられる。

>この様な縄張り空間では、1匹の覇者が多数の敗者を縄張りから完全に追い出すことは不可能である。たとえいったん追い出したとしても、追い出された者は樹上逃避できるので、外敵に喰われることなく大多数が生き残る。そして、生き残っている以上、彼らは常にどこかの覇者の縄張りを侵犯していることになる。実現論1_4_02

このような状態で縄張りを持てない弱オスたちは、飢えて、体格の小さいメスの縄張りを恒常的に侵犯したことだろう。メスはそのままではエサの略奪を見過ごすしかない。しかし子供を抱えるメスにとっては子の縄張り侵犯は死活問題である。
従って、メスたちは、弱オスたちの恒常的な縄張り審判によって絶えざるストレスを抱える首雄の不全解消期待を見て取って、それまで胎内保育によって獲得した親和機能と性機能を武器に、首雄に縄張り防衛を依存するようになる。同時にそれまでは雌同士も縄張り闘争を行っていたが、その雌同士の縄張り闘争を抑制することになる。もともとオスに比べて性闘争=縄張り闘争は弱く、かつ親和機能は発達しているので、縄張り闘争の抑制・封鎖はオズに比して容易である。
このようにして一旦、性闘争によって集団本能・追従本能を封鎖し、単体となった哺乳類は、親和機能によって、(生殖)集団を再構築していくことになる。
 
  List
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_351552
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献


『るいネット』は、46年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp