この記事の読者は累積2081人です。
 
経済破局は来るのか?
337128 アベノミクスに重大な疑惑 名目GDPを調整し失敗を隠したかA
 
惻隠之心 ( 62 大阪 会社員 ) 18/07/10 PM10 【印刷用へ
GDPが“かさ上げ”されていた?

Livedoorニュースより以下続き引用です
リンク

ご覧のとおり、2015年度の実質GDPは、2013年度を下回ってしまいました。3年分の成長が1年分の成長を下回ったということです。この間の成長率は約1.9%であり、3年もかけて2%の成長率にも届かないという惨憺たる結果となりました。
 これほど低迷した原因ですが、実質賃金(物価を考慮した賃金)が下がったことが最も大きいでしょう。名目賃金、実質賃金、消費者物価指数の推移を見てください(下のグラフ)。
リンク

実質民間最終消費支出(兆円)
(『アベノミクスによろしく』図3-1と同じデータを使用)

リンク
名目賃金、実質賃金、消費者物価指数(2010年=100)
(『アベノミクスによろしく』図3-11と同じデータを使用)

 要するに(1)賃金がほとんど伸びないのに(黄)(2)物価が増税と円安で急上昇したので(赤)(3)実質賃金が急激に落ちた(緑)ということです。実質賃金指数の計算式は名目賃金指数÷消費者物価指数×100です。つまり、名目賃金が伸びないのに物価だけ上がると実質賃金が落ちます。
 増税も円安も「物価が上がる」という面では全く効果は同じです。それが同時に来た一方で賃金がほとんど上がらなかったのですから、消費が歴史的落ち込みを記録したのは当然です。結局、国民はアベノミクスによって単に実質賃金を下げられただけだった、ということです。なお、「実質賃金が下がったのは、非正規雇用が増えて賃金の平均値が下がったから」というもっともらしい説が流布されていますが、ウソです。平均値の問題なら名目賃金も下がるはずですが、グラフを見れば分かるとおり、下がっていません。
 アベノミクスは「資金需要はあるはず」「物価が上がれば勝手に賃金も上がるはず」という2つの仮定を前提にしていました。しかし、それは間違いだったのです。前提が間違っているので、うまくいかないのは当然です。アベノミクスがもたらしたのは、円安による為替差益と株価の上昇だけであり、ごく一部の国民しか恩恵を受けていません。
 なお、株価の上昇は、金融緩和、年金資金の投入、日銀のETF購入によって吊り上げられたものであり、経済の実態を反映していません。特に最近は日銀による株価の下支えがひどくなっています。
 雇用改善についても、生産年齢人口の減少、高齢化による医療・福祉分野の需要増大、雇用構造の変化(非正規雇用の増大)が重なってもたらされたものであり、アベノミクスとは無関係です(詳細は拙著『アベノミクスによろしく』をお読みください)。

・GDPが“かさ上げ”されていた?
 以上のようにアベノミクスは、史上空前の大失敗に終わりました。ところが、2016年12月8日のGDP改訂により、その失敗は覆い隠されてしまいました。このGDP改訂は、表向きは「2008SNA」というGDP算出の国際基準への対応のため、という点が強調されました。この新基準では研究開発費等が上乗せされるため、GDPがだいたい20兆円以上はかさ上げされます。しかし、その「2008SNA対応」を隠れ蓑にして、それとは全く関係ない「その他」という項目で大幅な調整がされているのです。
 まずは改訂前の名目GDPの推移を見てみましょう(下のグラフ)。単位は兆円です。
リンク

名目GDPの推移(平成17年基準)
(『アベノミクスによろしく』図4-1と同じデータを使用)
 ご覧のとおり、名目GDP史上最高額だった1997年度と比較すると、2015年は20兆円以上差が開いています。ところが、改定後の名目GDPの推移を見てください。
ご覧のとおり、20兆円以上あった差がほとんどなくなり、2015年度が1997年度にほぼ並んでいます。なぜこんなことが起きるのか、改訂によるかさ上げ額を見てみましょう(下のグラフ)。
リンク

名目GDPの推移(平成23年基準)
(『アベノミクスによろしく』図4-1と同じデータを使用)

続く
 
  List
  この記事は 337126 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_337128
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
337129 アベノミクスに重大な疑惑 名目GDPを調整し失敗を隠したかB 惻隠之心 18/07/10 PM10

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献


『るいネット』は、45年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp