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社員の活力を引き上げるには?
335683 「労働時間は短い方がいいか」問題につきまとう、残業代という「魔物」
 
匿名希望 18/05/15 PM10 【印刷用へ
労働時間は短くしようとする動きが無ければ労働生産性はいつまでたっても低いまま。
ここを変えられない企業は淘汰の対象となる。

以下リンク
現代ビジネスより

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残業代という「魔物」

働く者にとって、労働時間は大きな問題だ。趣味や家族サービス等の自由時間が奪われるし、過労やストレスによる健康障害の原因にもなる。

その労働時間に関する法的ルールが、いま変わろうとしている。その動きを、大きな関心を持って見ている人も少なくないだろう。

(中略)

最近はあまり耳にしなくなったが「ホワイトカラー・エグゼンプション」(WCE)という制度がある。

第1次安倍政権では、アメリカに存在するこの制度の日本版(自己管理型労働制)を作ろうとして失敗したために、「高度プロフェッショナル制度」(高プロ)と名称を改めて、もう一度導入しようとしている。

(中略)

「裁量労働制で残業減少」のおかしさ

政府は、今回の改正で、企画業務型の裁量労制の対象範囲を増やそうと考えていた。その際、反対派を説得するために、裁量労働制を導入すれば残業が減少すると発言してしまった。

しかし、裁量労働制は、前述のように残業という概念に適合しない働き方を対象としたものなので、残業の増減を言うこと自体おかしかった。

残業代という魔物は、残業代が払われなければ、企業は労働者を長時間労働に追い込み、健康被害を引き起こすという想念を国民に植え付けてきた。

だから政府は、その想念を取り払うために、裁量労働制により労働時間が減少するという余計なことを言ってしまったのだろう。

あげくは、データの不正ということで、裁量労働制を拡大する法案は提出できなくなってしまった。魔物にやられてしまったのだ。

野党は勢いに乗り、高プロも、同じように健康被害を招くとして反対している。しかし、繰り返し述べるように、残業代が払われないのは、残業という概念に適合しない働き方だからだ。

この点は裁量労働制と同じだ。残業代がないことは何も問題はない。むしろ成果を追求して自分のペースで働くというタイプの人に、労働時間に比例して算定される残業代が支払われることのほうが、よほどおかしいのだ。

労働組合のなかには、高プロがいったん導入されると、どんどん適用対象が広がるから反対だという声も強い。

しかし、ルールを決める労働政策審議会は、公労使三者構成で、労働組合の代表者が3分の1いる。各企業で導入する際には労使委員会(使用者と労働者の代表者で構成される委員会)の5分の4以上の決議が必要だ。

さらに実際に個人に適用する場合には、その労働者の同意も必要だ。ここまでの厳重なステップをふんで導入されるものなのに、なお心配というのはよほどの心配症か、自分たちが無力であることをさらけ出している(その自覚はないかもしれないが)かのどちらかだ。

これからの日本社会に必要な労働者像

高プロは、私からみると、残業代がないことより、残業規制をはずす要件が厳しすぎることのほうが問題だ。この程度の制度が導入できないようではどうしようもない。時代はさらに先に行こうとしているからだ。

現在、ホワイトカラーの世界にも、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)のようなロボット化が進行している。さらにはAI(人工知能)が、あらゆるビジネスシーンや職場に浸透することも必至の状況だ。機械による効率化が進むなか、労働時間が長くて生産性の低い労働者は淘汰されていく。

これからの日本社会に必要なのは、残業代の魔物に取り憑かれているような人ではなく、きちんと自分のプロとしての仕事をして、成果を出し、高い付加価値を生み出す労働者だ。そうした人の報酬は、その成果に対するものしか考えられない。

長時間労働の懸念があるとしても、健康ケアを、企業に残業代を払わせて労働時間を縮小させるといったまどろっこしい方法で図る必要はなくなってきている。

AIを活用した先端技術は、ウェアラブル端末による健康管理を可能としている。健康情報は可視化され、個人が自分の健康状況に応じて、自分の働き方を決められる時代だ。高プロやWECは、そういう時代に適した働き方なのだ。

残業代という魔物の呪縛から解き放たれたとき、新しい時代にあった本当の働き方改革が可能となる。そこでは、工場法時代からの歴史を受け継ぐ古色蒼然とした労働時間規制の出番はもはやないだろう。

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