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学校って、必要なの?
330343 偏差値重視の親が知らない「食える力」の教育〜2020年、教育界の「関ヶ原の戦い」が勃発する
 
津田大照 ( 42 愛媛 現場監理 ) 17/10/12 PM07 【印刷用へ
 加熱する受験業界!世の潮流は一見加速しているかのように見える。しかし、それは一部の「偏差値重視の親」であって社会全体は大きく変貌しつつある。
 まして、直接の当事者である幼児〜若者までは「言わずもがな」である。

引用ー許斐 健太 : 東洋経済 記者
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「よし、できた!動かしてみよう」

1月のある土曜日、東京・渋谷にある子ども向けのIT・ものづくりの教室『LITALICO(リタリコ)ワンダー』に、HONZ代表の成毛眞氏が訪れていた。

 子どもたちが操作していたのは、レゴと米マサチューセッツ工科大学とが共同開発した教育ツール「マインドストーム」。まずはレゴブロックを組み立て、その動作をパソコンでプログラミング。角材の上を平行移動するなど、ロボットの複雑な動きを実現させていた。

○ 最大の変化はセンター入試廃止
 
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リタリコの長谷川敦弥社長が「テクノロジーの分野では、自分ができないことをやってのける子を親が尊敬するようになる」と話すと、成毛氏は「教育という言葉をもう変えるべきなのかも。教え込むのではなく、個性や才能を引き出す。教室と呼ぶのもやめて、学習の場、略して学場とかね」と返した。

今、リタリコのようなロボット・プログラミング塾が盛況だ。背景にあるのは、子どものころから今後社会で必要になるスキルを身につけさせたいという親の気持ちである。その熱は今後高まりそうだ。2020年度から小学校でプログラミング授業が必修化されるからである。

「英語なら何とかなるが、プログラミングはいっさい習ったことがない。どうすればいいのか」(都内の小学校教師)。教育現場からは不安の声が挙がるが、時流に合わせて教育内容が変化していくのは当然である。

○ 高まる学力熱

こうした改革の狙いは、文科省が推進してきた従来型の詰め込み式教育から、思考力・表現力を重視する21世紀型教育への移行である。すでに小・中学校については国際学習到達度調査「PISA」の点数・順位などを見ても、改革の効果が上がっているとの指摘は多い。

一方、改革の遅れが指摘される年代がある。高校である。高大接続システム改革会議の答申においても、「知識の暗記・再生に偏りがち」「真の学力が十分に育成・評価されていない」など辛らつな言葉が並ぶ。

「結局、大学入試が変わらないから、高校教育も変わらなかった」。教育改革の旗振り役で、奈良一条高校の校長を務める藤原和博氏はそう語る。

高校教育が変わっていないのは、今も続く学力ブームが示している。文科省はかつて「生きる力」育成を旗印にゆとり教育を推進。2000年代初頭はゆとり教育のピーク期で、既存科目の学習内容を3割削減したり、既存科目の学習ではない「総合的な学習の時間」を創設したりした。

しかし、結果として学力低下の批判が巻き起こり、文科省は脱ゆとり路線への転向。偏差値重視の「学力ブーム」が勃興。その波は大学受験へと向かった。

ベネッセ教育総合研究所の調査では、2000年代以降、「できるだけいい大学に入れるよう、成績を上げたい」と考える高校生の割合は上昇。一流企業に入ったり、お金持ちになったりするために「勉強が役立つ」と考える高校生の割合も、過去10年間で増えている。
 
「2000年代後半にはリーマンショックで非正規雇用の問題もメディアに取り上げられ、少しでも安定した会社に入るため、いい大学に進むべきという意識が学校側でも生徒側でも高まった」(ベネッセ教育総合研究所の吉本真代研究員)。

○ 必要な「食える力」

2020年度の教育改革は、大学入試を変えることで、学力重視と指摘される高校教育を21世紀型教育へと転換させ、その影響を小中学校へと波及させる試みである。
 
「今回変わらなければ今後も変わらない。2020年は教育界の関ヶ原の戦いだ」。教育現場からはそんな声も上がる。

『週刊東洋経済』は2月6日発売号(2月11日号)は『「食える子」を育てる』を特集。先進的な教育現場の取り組みを追っている。社会の変化は待ってくれない。すでに日本は人口減少、需要減少のサイクルに突き進んでおり、人工知能(AI)の台頭などテクノロジーの進化が今後、人の労働を奪う懸念もある。まさしく正解のない時代。そこでの「食える力」は必須能力といえる

すでに民間の教育サービスは走り出している。主体的に考えるアクティブラーニングを導入した授業や、プログラミング、科学実験などを重視する「STEM教育」も脚光を浴びる。ただ、教育界の帰趨を待つまでもなく、まず変えるべきは親の意識だ。従来どおり偏差値の高い「いい大学」への進学を期待していては、時代遅れの子育てになることは明らかだ。
 
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