この記事の読者は累積1171人です。
 
民主主義と市民運動の正体
330336 国民をベーシックインカムで釣る希望の党「小池劇場」の三文芝居 2/2
 
磯貝朋広 ( 45 大阪 技術者 ) 17/10/12 PM01 【印刷用へ
引き続きリンクより転載します。
******************************
 テレビといえば、この夏、テレビ朝日「モーニングショー」のなかで、そのクレーム力に定評のある玉川徹テレビ朝日社員の「人工知能が仕事を奪う」という企画のなかで「ベーシックインカム」を取りあげていました。そこに出演していた有識者は「古代ローマでは食事の支度などは奴隷がやり、ローマ市民は働かなかった。奴隷に替わるのがAIだ」と指摘します。一種のAI万能論であり、テクノユートピア論という幻想である理由について、またまた1分で説明します。

 AIはすでに「日本語変換ソフト」などで普及しており、今後は税理士、会計士など、一定の法則に従う業務を担うことになるでしょう。自動車の普及で飛脚がいなくなり、DTPの発展が写植屋をなくしたように、技術の発展により消えていく職業があるのは世の常です。一方でプログラマーに代表されるように、新しい技術とともに生まれる職業もあります。ただし、AIはプログラムであり、様々な作業を道具の進化としてのアシストはしても、人間を完全に代替することは不可能です。それはAIではなく「ロボット」の出番となります。また、古代ローマにおける奴隷には家庭教師や医師もいて、現代的価値観の「奴隷」とニュアンスが異なり「自分の人生を選択できる自由がない身分」のことで、当時のローマは「植民地経営」もしており、こうした諸事情をすっ飛ばしての例示は、理想論でなければ妄想に過ぎません。AIに関するこの手の空論は実に多いのですが、それを政治家が鵜呑みにする粗忽さは、希望の党が持参金付きで受け入れる民進党の前身、民主党における「永田偽メール事件」を彷彿とさせます。

 ところが、ここに小池百合子氏が、政策はなく中身がなくとも、政界渡り鳥として政界にあり続けた理由があります。最後にこの理由を1分で説明して本稿を結びます。

 ベーシックインカムとはバラマキ政策で、民主党が政権交代したときの「高校無償化」や「子ども手当」と同じです。貰えるもなら貰いたいと考える庶民は多く、政策の違いは理解できなくても、目先の損得は計算できます。政策を発表する小池百合子氏の発言は、キーワードを並べただけの空疎なものでしたが、マスコミはキーワードを拾い集めた「要約」を記事として報じます。そこに「ベーシックインカム」と未知の単語があれば、紙幅を割いて解説を余儀なくされます。さらに、小池氏は会見で「AIからBI(ベーシックインカム)へ」とスローガンを語りました。「これを見出しにしなさいよ」というメッセージに飛びつくマスコミは多いことでしょう。実現のためのロードマップは一切示さず、マスコミにネタを提供する。これが「小池劇場」です。マスコミの踊らせ方を知っていること。小池百合子という政治家の正体はマスコミといっても良いでしょう。

 最後といいながら、「小池劇場」について少し補足しておきます。

 新聞などの「報道」は建前上「ファクト(事実)」を報じることになっています。するといまだ世界中で結論が出ていない「実験」を失敗と断じて報じることはできません。そこで実現が怪しくても、政策として掲げた「事実」を伝えるしかできません。都知事選挙や都議会議員選挙で、小池百合子氏がまざまざと見せつけた手口です。そして発表内容と会見内容から見る限り、希望の党の政策は看板だけで、ハリボテというより「書割(かきわり)」。「書割」とは歌舞伎の背景を指し、立体的な構造物ではなく「絵」だけで表現でき、さらに分割して持ち運びも便利で、舞台ではお馴染みの大道具で、当然ながら実体は伴いません。コピペに加筆ですから、立体によりそれらしく見せる「ハリボテ」より手抜きですが、書割があった事実をマスコミが報じ、その深い意味を考えもしない国民が、目先の利益でステージにかぶりつく。これが小池劇場です。
******************************
転載終了
 
  List
  この記事は 330335 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_330336
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献


『るいネット』は、43年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp