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アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争
327406 <FIFA汚職事件の背景…"国際金融資本"最後の抵抗、2>
 
今井勝行 ( 中年層 東京 会社員 ) 17/06/18 PM01 【印刷用へ
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<FIFA汚職事件の背景…"国際金融資本"最後の抵抗、2>

最近、ワールドカップ招致や国際大会の放映権取得権をめぐり、FIFA幹部らが14年間で約186億円の賄賂に関与した疑いで現職の副会長2名を含む幹部ら7人が「スイス」で逮捕されました。

その幹部の中のウェブ副会長はタックスヘイブンで有名な「ケイマン諸島出身の元銀行マン」。一方、彼らを逮捕したのは「アメリカ司法省」。逮捕の根拠とした法律は「RICO法」。

RICO法とは、特定の違法行為によって不正な利益を得る組織の活動を規制し、非合法な経済活動とアングラマネーを取り締まるアメリカ合衆国の法律です。つまり、今回、FIFA幹部はアングラマネー取り締まりのターゲットになったわけです。

ところで、「サブプライムローンを買っていた資金」と「世界で引き起こされるテロ資金」のほとんどがアングラマネーであり、その出元はタックスヘイブンです。

その一方で、2014年7月1日、アメリカの国内法、FATCA(外国口座税務規律順守法)が施行され、国際社会はタックスヘイブンの取り締まり体制を強化し始めました。

タックスヘイブンを取り締まるということは、アングラマネーが世界のウラ経済から減っていくことを意味します。ところが、実はこの状態、各々の国家にとっては必ずしも素直に歓迎できることではありません。

なぜなら、国家生存を懸けた水面下の諜報活動の資金はアングラマネーから出ているからです。つまり、アメリカ主導で始めたFATCA体制は、自国の有力な武器である情報機関の活動資金の減額を招くからです。

ただ、アングラマネーの流通が減ると、CIAを抱えるアメリカ自身も困るのは同じであるはず。それでもなぜ、アメリカは執拗にアングラマネーを取り締まるのか?それは、アングラマネーの流通を抑制することが、今のアメリカの世界戦略となっているからです。

どういうことかというと、アメリカによる世界の一極支配構造は終焉を迎えつつあります。ただ、世界に流通するアングラマネーの量が変わらなければ、CIAが使わなくなった資金を他国の諜報機関が使うことになってしまいますが、それはアメリカにとってばかりか、世界にとっても好ましくないことです。

さらに、今、日本で議論している「安全保障関連法案」についても、アメリカが近い将来、東アジアを管理できなくなってしまうことを想定して、東アジアの安全保障体制を日本に委託するのが目的です。

また、ドル基軸通貨体制が維持されている限りは、どれだけアングラマネーが資金洗浄されて表の世界に現れても、アメリカの鶴の一声でその流れを止めることは造作もないことでした。

それで基軸通貨体制をこれから握りたくて仕方がない中国や、タックスヘイブンという格好の餌場から締め出されはじめた国際金融資本たちは、今、アメリカ政府がやっていることが腹立たしくて仕方がありません。そこで世界のあちこちで紛争を起こし、アメリカの新世界戦略に揺さぶりをかけているのです

ところで、ここで一つ注意点があります。もし国際金融資本とアメリカ政府がイコールであると考えている人がいたらその考えを改めてください。これまで世界の戦争を画策してきた国際金融資本はあくまで金儲けが目的であって、"国家としての"アメリカがどうなろうと知ったことではありません。

一方、アメリカ政府の中にも、自国の国益とともに、世界秩序の安定を重視する政治家が存在することも確かです。

日本のメディアの報道だけを見ている限り、往々にしてアメリカの政府や大統領が国際金融資本の操り人形になってしまっているように思えてきますが、むやみに国際情勢を単純化しようとすると情報の分析と判断を誤ることになりますし、実はそれ自体が中国の情報戦略の一つでもあるのです。

1939年8月、当時の平沼首相は、「欧州情勢は複雑怪奇」との言葉を残して内閣総辞職しました。そりゃそうです。共産主義が大嫌いなヒトラーがスターリンと不可侵条約を結んだのですから。

このとき、共産主義の打倒でドイツと価値観を共有していた日本政府に大きな衝撃が走りました。国益重視の騙し合い合戦を勝ち抜くためには彼らは何でもするんだということを、当然の前提として戦略を立てなければなりません。

もし、独ソ不可侵条約が結ばれた時点で外交判断の軌道修正がなされていたならば、日本はアメリカとの戦争に引き込まれなかったかもしれませんし、日ソ不可侵条約締結やその一方的破棄などという悲劇は避けられていたかも知れません。

「国際金融資本」と「アメリカ政府」、または「イギリス政府」を、いつでもイコールで結んで考えると訳が分からなくなりますので注意が必要です。(国際ジャーナリスト・鳥内浩一氏のメルマガから引用、加筆)
 
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