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日本人と縄文体質
326624 何故日本は科挙制度が根付かなかったのか?
 
岸良造 ( 60 香川 技術者 ) 17/05/19 AM02 【印刷用へ
先日の「実現塾」で、入試試験に対して一族を挙げて苛烈な競争をしている国は儒教国である中国・韓国・日本である。一神教の国(キリスト・イスラム)ではこの様な事は起こってない。これは、儒教は現実に対応する実学であるが、一神教の教義は現実逃避の架空観念であるので現実の政治に役に立たない為と考えられる。
一方、中国・韓国は科挙制度の1000年に及ぶ歴史があるが、日本の科挙制度の歴史は明治以降である。何故日本は科挙制度が根付かなかったのか?との問いがあった。

日本は、縄文時代から一貫して現実に対して如何して?如何する?と追究して来た民族(職人の仕事は世界でも群を抜いている)であるからと考えられる。そして事実の共認が世界統合の軸になる次世代は日本が先導する可能性が高い。

その傍証として「日本が一神教に侵食されない深い意味(一神教を拒みながら近代化に成功した国である日本が、ますます注目される)」の論考がありましたので転載します。クールジャパン:リンクより
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【日本が一神教に侵食されない深い意味(キリスト教を拒否する日本)】
宗教学者の島田裕巳氏は、「キリスト教が日本で広まらなかった理由」というウェッブ上の論文で「世界の国々のなかで、これほど一神教を信じる人間が少ない国はほかにない。日本は一神教が浸透しなかった最大の国なのである」と語り、
(現在の世界ではいま、経済発展の著しい国を中心にプロテスタントの福音派が信者を増やしているという。キリスト教徒が30%を占めるようになった韓国でもそうだし、中国でささえ、地下教会という形で福音派が伸びているというのだ。)
「日本は一度も一神教に席捲されなかった国として、これからも独自の宗教世界を維持し続けていくことになるのかもしれない。そのことはやがて世界的にも注目されることになっていくのではないだろうか」と、この論文を結んでいる。
この最後の指摘は、重要な意味をもっていると私には思える。日本がこれまで独自の宗教世界を維持し、これからも維持し続けていくだろうこと、そしてそのことが「世界的にも注目される」ようになるだろうというは、日本文化の根底にかかわる重要な意味をもっているということである。
ではなぜ日本は、一神教に侵食されずに、独自の宗教世界を維持することができたのか。それは「家」の問題や、神道や仏教がすでに存在したからというような個別の問題からは答えられないはずだ。個別の問題も絡むだろうが、その根底にある日本文化の成り立ちにかかわる独自性こそが、その秘密を解き明かしてくれるのだ。日本独自の宗教世界は、日本の社会や文化の成り立ちのユニークさに根ざしているのだ。
一言でいえばその独自性とは、新石器や土器を使い定住をしながら、本格的な農業を営まなかった独自の自然宗教の時代(縄文時代)が一万数千年続き、しかもそれを引き継ぐかたちで弥生時代以降の歴史が展開していった、世界でもまれに見る連続性ということだろう。
神道や仏教の受け入れ、そして神道と仏教の融合(神仏習合)は、その連続性を物語っている。神道は、縄文時代以来の自然への畏敬の心をもとに生まれた。そして日本列島に住む人々は、仏教をもたらした渡来人たちと、排除しあうのではなく融合したからこそ、神仏融合も起こった。そこにあるのは、断続や断絶ではなく連続だ。
一神教は激しく他の神を排除することでなりたつ。土着の宗教との融合を拒み、それらを根こそぎにする。キリスト教は、ヨーロッパのキリスト教以前の森の文化、ケルトの文化をほぼ抹殺した。日本列島において、縄文時代以来の自然への畏敬の心を、神道として、あるいは仏教と融合した神道として受け継いできた人々にとっては、一神教は、そうした自分たちの生き方を破壊する以外の何ものでもなかった。一神教を受け入れることは、自分たちの社会や文化の成り立ちを根底からくつがえし、断絶させることだった。「家」とか個々の宗教といった個別の理由以前に、日本文化の成り立ちそのものが一神教とはそぐわなかったからこそ日本では広まり得なかったのであろう。日本人は、キリスト教を全面的に受け入れるにはあまりに深く、自然と一体となった縄文時代以来の生き方が肌身に染み込んでいたのである。
以上のことを、ほんブログの根幹である「日本文化のユニークさ8項目」に即して考えるとどうなるかは、前回ごくかんたんに示した。これまでも折に触れて語ってきたので参照されたい。
現代の社会は、ユダヤ教やキリスト教といった一神教の基盤としたヨーロッパ文明が生み出した近代文明によって影響を受け、それに席巻されているように見える。その一方で、一神教同士の対立や一神教と他宗教との対立を背景にした様々な問題も生み出している。その中で日本文化の独自性が注目されるとすれば、それはどうしてなのか。
日本は、非ヨーロッパ文明の中ではもっとも早く、近代文明の吸収と発展に成功した国である。であるにも関わらずキリスト教徒は圧倒的に少ない。「一神教が浸透しなかった最大の国」なのである。科学技術や政治・経済システムの面では近代文明を大幅に取り入れ成功を遂げながら、その文化の深層の部分では一神教を頑なに拒んでいる。そこに日本文化のユニークさと不思議さがある。おそらくそれは、農業文明以前の縄文的な心性が、現代の日本人にまで脈々と受け継がれていることから来るユニークさである。世界の大半はすでにそれを失っているがゆえに、一神教を拒みながら近代化に成功した国である日本が、ますます注目されるようになるのだと思う。
 
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