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アメリカ:闇の支配構造と略奪戦争
304971 不可逆なグローバル化を押し付けるサービス貿易協定TISA
 
加賀正一 ( 40代 神奈川 建築設計 ) 15/06/15 PM00 【印刷用へ
2年前から密室で進められている、TISAと呼ばれるサービス貿易協定の秘密文書がウィキリークスによって公開された。この協定で警戒すべきものの一つが、公共サービスの再公有化がラチェット条項(自由化不可逆規定)によって禁止されていることだ。

貿易自由化・市場化する公共サービスとして、医療機関、大学・学校の認定、公共水道、ゴミ処理施設、発電所、放送の許認可などまでが挙げられている。報道で取り上げられることがないが、不可逆なグローバル化、外資による公共サービス支配を防ぐ為にも、協定が密室で最終合意に達するまでに多くの人が知り、議論の遡上にあげていく必要がある。

マスコミに載らない海外記事『ウィキリークス、TTIPとTPPの更なる悪の兄弟、秘密のTISA文書を公開』リンクより
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ウィキリークスが、2013年以来、ほとんど気づかれないまま、密室で行われている世界的な新サービス貿易協定Trade in Services Agreement (TISA)交渉の17の秘密文書を公開した。主要参加国は、アメリカ合州国、欧州連合や、23ヶ国 トルコ、メキシコ、カナダ、オーストラリア、パキスタン、台湾やイスラエルを含む他の国々で、全部で世界GDP三分の二を占める。

重要なことは、全てのBRICS諸国-ブラジル、ロシア、インド、中国と、南アフリカ-は加わっておらず、それゆえ、基本的に、欧米諸国が仕組んだ、欧米大企業の役にたつ協定に対して、彼らの視点は全く盛りこまれないない。欧州委員会の専用ページによれば、"TiSAは、市場開放と、ライセンス、金融サービス、テレコム、e-コマース、海上運送や、サービス提供の為の専門家の一時的海外移動等の分野の規則を向上させることを目指している。"

TISAは、サービスに焦点を絞っており、現在秘密裏に交渉されているあと二つの他の世界的貿易協定、商品と投資を対象とする、環太西洋貿易・投資連携協定(TTIP)と、これに対応する太平洋地域の協定、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を補完する。TTIPやTPPと同様に、TISAの中心的な狙いは、サービス貿易に対する"障壁"を取り除き、参加国に対し、規制に関する歯止めを科することにある。TISAの場合、歯止めによって、世界中で、サービスが規制緩和され、民間企業に開放されるのが確実になり、一度民営化されてしまえば、再国有化することができなくなる。
(中略)

汝...するべからざること

たとえば、データフローの問題-特に、ヨーロッパ国民個人データの、アメリカへの流れ-が、EUが提案しているデータ保護指令、セーフハーバー協定と、TTIPを巡る論争の核心だ。TISAのe-コマースの付録第2.1条が、条約加盟国に課するものでこういうものがある。 "いかなる当時国も、他の当事国のサービス・サプライヤーが、サービス・サプライヤーの事業遂行に関連して、そのような活動が行われる当事者の領土の内部、あるいは外部から、個人情報を含む情報を、転送、[アクセス、処理、あるいは保管]するのを妨げてはならない。"

これが実際上に何を意味するかと言えば、EUは、現在、ドイツで計画されている考え方の一つである、グーグルや、フェースブックのようなアメリカ企業が持っているEU内部のヨーロッパ国民の個人データを要求することを禁じられることになる。9.1項は、企業にそのコンピュータ設備の一部を国内に置くよう要求することに対する、より一般的な禁止を課している。"いかなる当時国も、サービス提供者に、サービス提供、あるいは領土内で投資する条件として、当時国の領土内に置かれたコンピュータ設備を(a)使用することを要求してはならない。"
(中略)

国民経済の増強か、大企業用トロイの木馬か?

漏洩した文章の第6条は、いかなる国も、フリー・ソフトウエア指令をすることを禁じているように見える。"いかなる当事国も、その領土内で、そうしたソフトウエアに関連したサービスを提供する条件として、他の当事国の個人が所有するソフトウエアのソースコードの譲渡やアクセスを要求してはならない。" 文章は、これは "大量販売用ソフトウエア"にのみ適用し、極めて重要なインフラに使用されるソフトウエアには適用しないということまで規定している。これはそれでも、アメリカ国家安全保障局NSAとイギリス政府通信本部GCHQによる商用ソフトウエアのバックドア設置について、知られていることから判断すれば賢明な要求である、公務員は、ワープロには、オープン-ソース・コードのものだけを利用するべきだとヨーロッパ政府が規定するのを妨げることになろう。

ウィキリークスがなければ、その時点では、文章が決定してしまっているので、それに対し何もできない、協定が最終合意に達する後まで、こうした広範囲に及ぶ提案の存在が明らかにされることはなかっただろう。こうした文書の公表によって、市民社会が、密室で、一体何が議論されているのかを知り、影響を分析したり、議論したりする機会が得られる。交渉担当官達が一般の人々が考えることを忖度するかどうかは、また別の話だ。
(後略)
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