この記事の読者は累積7459人です。
 
現代意識潮流を探る
302818 抑圧されたものの噴出、日本の場合@
 
新聞会 15/04/07 PM08 【印刷用へ
ヤスのちょっとスピリチュアルな世界情勢予測リンクより転載します。
-------------------------------
ご存じのようにこのコラムでは、民族や社会集団の歴史的なトラウマが蓄積された集合無意識の層である「社会的断層」が刺激され、抑圧された怨念やトラウマが勢いよく噴出する時代に入ったと書いてきました。
 事実、イスラムの歴史的な怨念を象徴した「イスラム国」の驚異的な進撃や、特定の地域に内在する歴史的な不満が表出したスコットランドの分離独立運動のような、予想を越えた現象が世界各地で起こっています。まさに、抑圧されたエネルギーが爆発しているかのような状況です。その意味では今年は、これから始まる大きな混乱期の出発点になる年であるように思います。

●抑圧されたものの噴出、日本の場合
 では、「抑圧されたものの噴出」は日本ではどのような形態を取って現れているのでしょうか?

 すでにこれは明らかなので、あえて解説はいらないと思うかもしれません。いま、戦後の日本ではあり得なかったような激しいヘイトスピーチ、日本人の品性を国際的に貶める嫌韓、嫌中のナショナリズムなどが一般的になっていますが、これは、長い間ナショナリズムの表現を抑圧され、禁止されてきた日本人の集合無意識に内在する欲求が噴出した現象だと見ることができます。その意味では、いまの日本は世界の他の地域同様、「抑圧されたものが噴出する」激しい時期に入っていることは間違いないでしょう。

●日本という国家の隠された実態の暴露
 しかしながら、ヘイトスピーチや排外主義、そしてナショナリズムの表出は日本における「抑圧されたものの噴出」の一面にしか過ぎません。この他に、まだこのコラムでは十分に解説する機会がなかったもうひとつの「抑圧されたものの噴出」が存在します。

 それは、日本という国家の真実の実態と機能に関することです。これは、戦後長い間、一般の日本国民の目から隠されてきたこの国の真実の姿です。

 いま、「情報自由法」によって、米政府の公文書の公開が進み、米国立公文書館でそうしたかつての機密文書の多くを見ることができるようになりました。この結果、戦後日本という国家の実態が赤裸々に明らかになりつつあります。その実態は、私たちの想像を超えるものです。これはまさに、戦後70年間、隠蔽され抑圧されてきた真実が、表層に現れ出てきたということです。

●主権国家ではなかった日本
 その実態とはどのようなものなのでしょうか? 一言で言うとそれは、「主権をもたない国、日本」ということになります。

 そのように言うと「なーんだ、そんなことか。日本がアメリカの属国であることは分かり切った事実だ」と言われてしまいそうです。これは、おそらくこのコラムの読者の多くも共有しており、日本がアメリカから自立した完全な独立国だと認識している読者は少ないに違いありません。日本がアメリカの属国に過ぎないことは、日本を形容する比喩としてよく使われています。

 でも、いま明らかになりつつある事実は、このように比喩として使われる主権をもたない戦後日本の状況ではありません。明らかになってきているのは、単なる比喩ではなく、本当に主権をもたないこの国の状況なのです。

●国家が主権をもつとはどういうことか?
 これがどのような状況なのか詳しく解説する前に、「主権国家」とは基本的にどのような国家のことであるのか明確にしておかねばなりません。

 現代国家の一般的な形態は「法治国家」です。「法治国家」とは、王や独裁者の恣意によって国民が統治されるのではなく、国家による国民の統治が、法律という客観的な規範に基づいて行われる国家のことです。

 そして、そうした法律には、国民の人権や権利、そして国家に対する義務、さらには国家の統治者がだれであるのか明記した憲法が最高の立法として存在し、国家による国民の統治の規範として機能しています。行政法や民事法などその他すべての法律は憲法の規範にしたがうものとされ、憲法に違反する法律は、国内では存在することができません。これが、憲法が最高法規であると言われる理由です。したがって、その国が主体的に制定した独自の憲法によって統治される国家こそ、「主権国家」の前提です。

 そして、憲法に他の法律が違反していないかどうか最終的に判断する機関が、最高裁判所なのです。その意味では最高裁判所は、憲法の規範を維持するためのより所です。

●憲法の上位に存在する規範はない
 では、もし優先順位として憲法よりも上位になる規範が存在し、なおかつこの規範が外国の要求を反映した条約や密約だとしたらどういう状態になるのでしょうか? そのような状況でもこの国は「主権国家」であると言えるのでしょうか?

 このような国家が、「主権国家」とはもはや呼べる存在ではないことは明白です。ましてや、外国との密約が憲法の上位に存在し、逆に憲法の解釈や適用に大きな制限を加えているような国家は、「主権国家」と呼べるような存在ではありません。そのような国家は、憲法の上位にある規範を作った外国の「保護領」や「属国」としての位置になります。

●戦後日本の隷属状態
 実はこのような国家こそ、戦後日本の国家形態であることが、白日のもとにさらされてきているのです。そして、もちろん、憲法の上位に存在する規範を形成している外国は、アメリカです。正確には、アメリカの最大の政治・業界団体である軍産・エネルギー複合体です。
 多くの日本国民は、日本がこのような「属国」としてアメリカへの隷属状態にあることは、うすうす感じていました。だから、こうした事実を指摘したとしても、特に目新しさを感じることはないに違いありません。

 でも、次第に明らかになってきたのは、比喩としての「アメリカの属国」というイメージをはるかに越える事実なのです。つまり、憲法の上位にアメリカとの条約や密約が存在し、それによって日本のあらゆる国家の機構が規制されている構造とメカニズムが、明白な事実として具体的に見えてきたのです。それは、「アメリカに守ってもらっているんだからしょうがない」というようなイメージで納得できる水準をはるかに越えているのです。
-----------------------------------------
続く
 
  List
  この記事は 296059 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_302818
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献


『るいネット』は、45年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp