恥ずかしながら、今まで、年金制度について全然理解していなかった。また、理解しようとも思わなかった。年金制度がねずみ講であることもさることながら、調べていて驚いたのは、私たち国民が払った年金を金融市場で運用しているということだ。民間の運用機関に委託して国内債権、国内株式、外国債権、外国株式を運用しているらしい。(詳しくはリンク)
運用方針が長々と定められているが、その中に「より小さなリスクで必要なリターンの確保を図る」という一文がある。ギャンブルをしているような気分だ。最近よく仕事中にかかってくる資産運用の勧誘電話と同じ胡散臭さを感じる。
同方針の中に「責任体制の明確化」という項がある。
「年金積立金の運用に当たっては、責任体制の明確化を図り、年金積立金の運用に関わるすべての者について、受託者責任(忠実義務及び善良なる管理者としての注意義務の遵守)を徹底する。 」とある。責任を明確にするのは当然のことだが、実際、大損をした場合はどうなるのだろうか?
運用実績を見ると、累積実績として平成15年度までは−1兆6,411億円、平成16年度にやっとプラスに転じ6,008億円になっている。不安定だ。まさに皆の積立金を使ったギャンブルだ。
制度・システムがどん詰まりのはわかるが、金融市場で運用を行うなんて、目先収束にもほどがある。問題の本質を考えていかないとこの制度は破綻の道を突き進んでいく、改めてそう感じた。 |
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