日本を守るのに、右も左もない
99434 靖国参拝に見る小泉の暴走とマスコミの擁護
 
高田敦 ( 41 大阪 塾講師 ) 05/10/20 PM02 【印刷用へ
>私達はバブルの崩壊とその後の混乱を目の当たりにしてきた歴史の証人でもあります、今その歴史の記憶が薄れる中、危機は高まっているのかも知れません。マスコミなどは全く当てにに出来ず(むしろ事実を隠蔽する敵だと認ずべし)小泉の暴走を止めるのは私達自身の責任であるのかも知れません。(98867

小泉首相の靖国神社参拝がまた国内外に問題を起こすと思われますが、大手新聞は今のような記事を掲載しています。

>小泉首相は17日午前、東京・九段北の靖国神社を参拝した。首相は就任以来、年1回の参拝を事実上の公約としており、今回が5回目となる。
 内閣の最重要課題である郵政民営化関連法が14日に成立したことを踏まえ、17日からの靖国神社の秋季例大祭に合わせて、参拝に踏み切った。首相は、本殿には昇らずに拝殿前の参拝にとどめ、記帳もしなかった。国内外に配慮したと見られる。<(読売新聞)

なぜ首相の靖国神社参拝が問題になるのか。
現在この国の「国民」がどのような国家を作ろうとしているのかを示す試金石だからと思います。小泉首相は、靖国に参拝するのは過去の戦死者に敬意を表すためだと言っています。しかし、戦没者に敬意を表すためであれば政府主催の全国戦没者追悼式で十分です。首相が就任当初から、他の政治課題と並べて、八月一五日に靖国参拝を行うと繰り返し強調してきたことは、逆に現在そのことに大きな象徴的意味があることを示しています。

首相が靖国神社に参拝することにどのような意味があるのか。
まず第一に、国家のために戦って死ねば神様になれるという回路を国として認めることです。靖国神社においては、天皇にとって逆賊だった西郷隆盛たちは排除されているのに対して、官軍の戦没者は、天皇のために忠死したという唯一点で,国によって神として祀られ、現人神天皇の礼拝を受けるという無上の栄誉を与えられています。多くの反対を押し切って首相が靖国神社参拝を強行することは、少なくともこの回路を追認することになることは明らかです。さらに、現在再び若者たちをこの回路に誘い込もうとする意図があると理解されても仕方がありません。

そこから第二の意味が生じます。首相の靖国参拝は、日本は紛争解決の手段として戦争を選びもすると公言することになります。それゆえ、軍隊によって運命をひどく悪い方へ変えられてしまったアジアの国々が危機感をもつのは当然です。アジアから見たとき,靖国神社は日本の軍国主義と侵略戦争の象徴だからです。(これは1978年東条英機元首相ら14名のA級戦犯が、昭和殉難者として合祀されたことによって強まった)この国の基本的な外交、軍事方針を示し、近隣諸国にはっきりした脅威をもたらすものである以上、重要な外交問題になり得ます。

もちろん小泉首相は、「虚心坦懐に熟慮」(先の参拝時のコメント)したわけであるから、自らの行為がこのような意味をもつこと、また世論の7割弱が参拝を慎重にした方がよいと考えていること、この前の参拝では歴史修正主義の教科書が問題になった直後で大きな問題になったこと、自らの行動が平和を望む日本とアジア近隣諸国の民衆を不安に陥れ、これまで積み上げてきた中国や韓国との友好関係を破壊することなどを十分承知の上で、あえて蜂の巣に手を突っ込むようなことをしたと言えます。

そこには、彼の異常な信念が働いているとしか考えようがありません。また今回の参拝を「国内外に配慮した」と報道するマスコミの異常さも驚くばかりです。

 
  List
  この記事は 98867 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_99434
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp