「複雑系」に関する一連の投稿をはじめ読んだときは、「半分納得半分スッキリしない」というのが正直な感想でした。
確かに要素還元主義(81457)や 蘆原さんの研修室での話(1988)は納得。
はじめスッキリしなかったのは「複雑系」が遺伝子学以外ではどんな分野で使われるのだろうか?というイメージがなかなか湧かなかったため。
その原因は次の2つ。
一つ目は、「数式化」の意味を誤解しているのかもしれませんが、数式化=パラメータの設定なのでは?「安易」でないにしろ、パラメータを設定した時点で「複雑系」は「線形の系」の中に組み込まれいるのでは?
二つ目は、「要素間のつながりを考える」というが数知れぬほど多く存在する思われる「つながり」をどう捉えていくのか?
遺伝子の例は分かりやすいのですが、他にどんな学問で使えるのか?を考えたとき、この2つがどうもひっかかりました。
そのとき改めて斎藤さん(10077)や蘆原さん(1988)の投稿を読んで
何となく思ったことがありました。
それは「複雑系」には永久不変的な「答え」など存在しないのでは?
「複雑系」においては、常に「答え」が更新され、それによってこれまで見なかったものが少しずつ明らかにされていくのではないか?ということ。
線形的な思考では、結論はそのパラメータの中身によって決まるため、それを満たすかどうかにしか頭を使わない。(満たさないパラメータは無視する)
しかし、永久不変的な「答え」が存在するわけではないとするならば、誰もが様々なパラメータのもと「答え」を探し求めることができる。それを、そのとき出てきた「答え」の更新という形にしていけば、要素間のつながりはもちろん考慮されていくだろうし、答えそのものもより高度で精錬されたものになっていくのではないかと思う。
それが「複雑系」の実態なら
>自然を感じ取とる。そこから生み出される昔の人の知恵のようなコトが、今必要なのかも知れません。(10077 斎藤さん)
>複雑系とは「当事者性」を組み込まないと絶対に解明・統合ができない領域だと思います。(81463 土山さん)
というのも分かる気がした。
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