現代意識潮流を探る
93577 記者が露呈したマスコミ三文脚本家の実像
 
庄恵三 ( 50代 神奈川 営業 ) 05/06/29 PM08 【印刷用へ
<<つまりマスコミとは単なる現実の傍観者で在るばかりではなく、もっと性質の悪いことに、現実の一部を切り取ってそれを面白おかしく針小棒大に語る、三文小説的脚色家なのだ。>>

この典型的な例が先日のJR福知山線列車脱線事故後のJRに対する深夜の記者会見で見られました。ある読売新聞の記者がJRの担当者の責任を追及し、担当者の返答があいまいだと、「あんた等、もうええわ、社長を呼んで」などと吊るし上げた。JRの担当者としては、原因がJRにあることははっきりしている以上、記者の傍若無人の態度にも、臍を噛みつつも頭を下げるしかなかったことと思われる。記者の態度は、この記者会見がTVを通じて全国放映されることを充分意識し、まるで自分を、悪事を犯したならず者を裁くお代官様に擬しているかの振る舞いであった。
しかしあまりに礼を失したその傲慢な態度に対して、翌日にはインターネット上で記者の実名が暴露され、新聞社には多数の抗議の電話が殺到し、一時は業務に支障をきたすほどだったと聞きます。
結果的に新聞社はこの記者の振る舞いを謝罪するコメントを出さざるを得なくなった。
この例に典型的に見られるように、マスコミ、特に新聞社の社会部記者や所謂レポーターには正義感をもって事実を報道するという美名の下に、相手の立場や気持ちを斟酌すること無く、まるでヤクザ顔負けの所業が見られる。そして恐らく彼らはそのような行為に対し何の疑問をもっていないと思われる。
その意識の背後にあるのは、市民に代わって悪者を懲らしめる正義の味方という思い上がりである。しかしその実像は<<面白おかしく現実を脚色して発散するという形で、肥大する(市民の)自我の発散欠乏に照準を当て,>>37953視聴率を稼ぐことである。
しかし記者と新聞社にとって誤算だったのは、いまや人々がそのうさんくささを一方では見抜きつつあるということである。
TVが面白くないのも、若者が新聞を読まなくなったのも、恐らくいまやTV映像や新聞記事が、人々の求めるものと大きく乖離しているからであり、むしろ逆にそのことに新しい可能性を見出すことができる。

 
  List
  この記事は 37953 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_93577
  ※トラックバックは承認制となっています。

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、48年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp