生物進化の過程は、生産の場や集団や社会の成立過程にも通ずるところがあり興味深いです。
生産技術は専門分化することによって高度化されます。より複雑な製品は多岐にわたるた部品の統合体として最終形態を成しており、各部品の高度化により、より優れた性能を発揮します。
これらばらばらに細分化された技術はばらばらなままでは機能せず、統合されなければなりません。分化と統合は表裏一体のもので、しかし、最終的には統合力の優れた方がより高度な品質と性能そして評価を生み出します。
生産技術の高度化は企業集団やさまざまな専門職種の人材を生み出し、市場に組みこまれ複雑な社会を形成してゆく基盤をつくりだしたとも言えます。が、市場は統合原理足り得ず、現在社会は複雑化する一方で全く統合されていないのが実態のような気がします。
外圧に適応するために機能を分化させ進化してきた生物の最大のテーマ=統合軸は種の保存であり、その統合軸をないがしろにした私権時代以降、人類の進化は後退したといえるかもしれません。
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