生物学を切開する
92053 カンブリアの大爆発は分化の蓄積と統合機能の獲得によるもの
 
山名宏明 ( 38 岐阜 技術者 ) 05/06/04 PM07 【印刷用へ
カンブリア紀の大爆発は適応放散と言われ、多様な生物種が一気に登場したとされていますが、その遺伝子は決して新たな新規遺伝子が登場したのではなく、多細胞動物の進化のごく初期に既に存在していた遺伝子を利用していることが明らかになっており、カンブリア紀の3億年前までに遺伝子の爆発が起こっているとされています。

>どれだけ多様に分化しても、統合できなければ、その各々の機能を発揮することはできず、適応することはできません。その意味では、統合は分化の大前提(絶対不可欠の条件)であり、統合あっての分化という関係が生命(組織)原理の基本構造にあると考えていいと思います。(88250)

生物は外圧に適応するため遺伝子の変異を利用して機能の多様化(分化)の可能性に先端収束し、獲得した遺伝子は発現するしないに関わらず他の遺伝子と適合するものは蓄積されていきます。そしてその多様な遺伝子を組み替えて発現させるには統合機能が必要であるということは、カンブリア紀にもあてはまるようです。

カンブリア紀に適応放散が起こったのは、内臓所器官、筋細胞、神経細胞を分化独立させた三胚葉性動物の登場により、各機能の多様化を神経系にて統合することが可能になったからではないかと思います。適応可能性に導かれた遺伝子の変異蓄積により潜在的には機能の多様性を有していた生物は、3億年かけてそれを統合するための機能進化を遂げ、外圧の変化も伴って一気に適応放散したという見方ができます。
 
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