生物学を切開する
91633 ゲームはゲーム
 
東努 ( 27 大阪 建築士 ) 05/05/28 PM10 【印刷用へ
遺伝の「シュミレーション」について、紹介しているHPを見つけたので、その抜粋です。日経サイエンスで紹介されていた「アダムとイブの科学、性はなぜ存在するのか」というテーマの中で取り上げられていた「タカ派とハト派のゲーム理論」と呼ばれるものだそうです。
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タカ派、ハト派の生き残り戦略ゲームは

「タカ派の戦略」→どちらかが大怪我して動けなくなるまで徹底的に戦う。
「ハト派の戦略」→自分より強そうだなと思ったら、すっと引き下がる。

この2種類の戦略はどちらが有利か?はたして、強い者だけが勝ち残るのか?

<ゲームの得点>
●タカ派とハト派が戦うケースでは、必ずタカ派が勝つ(10点)
●ただし、敗者のハト派は引き下がるのでダメージを受けない(0点)
●タカ派同士、ハト派同士が戦うケースでは勝率50%になるが、タカ派同士は徹底的にダメージを与えるので負ければ(-50点)、勝てば(10点)
●ハト派はダメージを受けないので負けても(0点)。勝てば(10点)
●そのかわり、なかなか決着がつかないので、ハト派は時間的ロスが生じる(-3点)

以上の条件で、それぞれの派がどのような得点を得るか計算してみます。
集団中のタカ派の割合をP(0<P<1)とすると

※タカ派の得点
タカ派に出会った時=(10-50)÷2=-20点
ハト派に出会った時=10点
タカ派の平均得点=(-20点×P)+10点×(1-P)=10-30P

※ハト派の得点
ハト派に出会った時=(0+10)÷2-3=2点
タカ派に出会った時=0点
ハト派の平均点=2点×(1-P)+0点×P=2-2P

両者の割合が平衡状態になるのは、平均得点が均しくなったときだから、

10-30P=2-2P ∴P=0.28 →(タカ派28%、ハト派72%)

以上の計算でタカ派が3割弱、ハト派が7割強を占めるときが安定状態になります。強い者だけが勝ち残るという予想は外れ、弱いハト派が多数を占めました。非常に利己的な動機でありながら、きわめて道徳的な結論が出てくるという面白いゲームです・・・

参照→リンク
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この説では「遺伝子の保存」という遺伝子にとって利己的(?)な目的のために行動した結果、個体または種は共存という利他的な行動を選ぶようになる。というのが結論なのだとか。

けどこれってなんだかシュミレーションするまでもなく、当たり前の話で、人間が生きていくために他の種を絶滅させちゃったら人間も絶滅しちゃうよネ。って話なんじゃないのかな?他の生物も一緒で、どんなに恐ろしいウィルスとかでも、その種を絶滅させるくらい強すぎると自分たちが繁殖していく媒体を失うわけでやっぱりそんなことはしない。

それは利己的でもなく利他的でもなく、生物が生き残っていくために外圧に適応して行く中で得られた結果であり、そのそれぞれの生物や遺伝子が「自分たちの遺伝子情報を保存する」という使命や絶対価値を持って振る舞っているかのような「見方」をとることには、「おもしろさ」はあったとしても、その概念装置を通すことで見えてくる新しい事実もなく、むしろ「利己的」という個人主義を正当化するような「色」を脚色することによって、現実の把握という意味においてはむしろマイナスの要因のほうがきわめて多いであろう。

以上のようなことから、これらのシュミレーションは「現実の把握のため」ではなく「よりおもしろく物事を見るため」につくられたゲーム的なものの見方に他ならないのではないかと思う。
 
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