心の本体=共認機能の形成過程
90337 「謝」の意味について 
 
奥澤健 ( 24 埼玉 会社員 ) 05/05/09 PM11 【印刷用へ
 感謝と謝罪という言葉には、共通して「謝」という漢字が含まれています。そこで感謝と謝罪の双方の意味から、「謝」の意味について考えてみました。

・かん‐しゃ【感謝】
1.ありがたいと思う気持ちを表すこと。また、その気持ち。
 (かん【感】:1.深く心が動くこと。)
・しゃ‐ざい【謝罪】
1.罪や過ちをわびること。
 (つみ【罪】:1.道徳・法律などの社会規範に反する行為。)
(大辞泉より)

 はじめに、感謝から連想できる身近な言葉の例として、「ありがとう」があります。「ありがとう」には、以下のような意味があります。
 「ありがとう」の由来は、「有る(ある)こと」が「難い(かた)」という意味で、本来は「滅多にない」や「珍しくて貴重だ」という意味を表した。中世になり、仏の慈悲など、貴重で得難いものを自分は得ているというところから、宗教的な感謝の気持ちをいうようになり、一般にも近世以降、感謝の意味として広がった。(言語由来辞典より参照)

 次に、謝罪から連想できる身近な言葉の例として、「すみません」があります。「すみません」には2つの意味があり、1つ目は心が澄みきらないことや、すっきりしない様を示す「澄みません」を表し、2つ目はただでは済まない事をしてしまった「済みません」を表していると言われています。(リンクより参照)

 以上のことから、「謝」の意味とは、相手に対する返礼のことを表しているのではないでしょうか。「ありがとう」(感謝)においては、貴重で得難いものを得させてくれる存在(中世は神)に対する返礼であり、「すみません」(謝罪)においては、自らの行動で悪い思いをさせてしまった相手に対する返礼ではないでしょうか。(ちなみに中国語で謝謝はありがとうを表し、不要謝はどういたしましてを表しています。ここでも返礼の意味を表していますよね。)

>共認の原点は相手(の期待)と自分(の期待)を重ね合わせて充足を感じる、同一視の回路にある。つまり相手に同化することで始めて共認は形成可能になる。つまり相手に同化することで始めて共認は形成可能になる。あるいは相手(母親や周り)に同化する事で始めて、規範を始めとした共認内容を獲得できる。いうまでもなく、これらの獲得がなければ、人間は集団生活や社会生活を営むことができない=適応できない。(略)人類は同類だけではなく、自然対象に対しても共認機能を駆使し、対象に同化応合することで観念機能を形成した。
81972

 感謝や謝罪は対象に対する返礼を示していることから、人類が共認機能を獲得したことによって、はじめて生まれた行為なのだと思います。そしてこれらの行為を通して、各縄張りにおけるコミュニケーションを深めていき、共認を形成していったのではないでしょうか。貧困の圧力から脱した(私権時代から共認時代へと転換した)現在において、感謝と謝罪がとても必要な行為であることを強く感じました。
 
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