マスコミに支配される社会
86781 評価される中身を失い媒体と化した芸能
 
東努 ( 26 大阪 建築士 ) 05/03/04 PM10 【印刷用へ
1970年代 貧困の消滅→私権の衰弱

1980年代 共認不全→代償充足→漫才ブーム

1990年代 統合不全→個室収束→自分探し

2000年代 充足基調→本源収束→いやしブーム

時代の流れとともに人々の収束先も変わってきた。それにつれ、芸能も変化を見せている。

今はやっているものって何?
「空前のお笑いブーム」「インディーズレーベルの躍進」「純愛ドラマ・小説の大ヒット」「K−1」「サッカー」・・・

収束先を失った芸能は、趣味の多様化、要はなんでもありの状態。多様なメニューを用意して、それぞれにあった娯楽の提供。これがメディアを中心とする芸能の現状ではないだろうか?しかし、逆に見れば現代人が必要としているものが見えてくる。私達はジャンルを問わず「ブーム」それ自体を必要としているのではないだろうか。

現に流行語にもなった恋愛小説「世界の中心で愛を叫ぶ」などは、「ブーム」が先行、「みんなが読んでるから・・・」という理由で多くの読者を獲得、結果として日本で一番売れた小説にまでなってしまった。人々は小説それ自体の中身に反応したのではなく、「人々が注目しているもの」に反応したのだ。サッカーもK−1も音楽も、自分の趣味よりもみんなの注目度合いが指標になる。私達はもはや「芸」に反応しているのではない。その向こう側にある大衆の意識に反応し、充足を求めている。要は私達は芸能の持つ媒体としての魅力に反応しているのだ。

そういう意味では、「芸」はその価値を失ったといっていいのかもしれない。もはや「芸」はその技巧の巧みさでは真っ当な評価を受けられず、その注目度のみで評価されてしまう。世界最高のバイオリニストの演奏よりも、昨日モーニング娘に入った素人の女の子の歌のほうが人もお金も集めるのが現代なのだ。

しかし、いつまでも中身の無い媒体が人々を注目を集め続けられるわけではないだろう。媒体をとおして人々の意識を探り始めた現代人は今、その中身を求めている。ブームの先にある人々の不全・充足対象・そして答え・・・いつかそれらに注目が集まる日がくるのだと思う。だから次の統合先がみつかるまで、私達は人々の意識を探索し、考え、発信し続けなければならないのだと思う。
 
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