実現論を塗り重ねてゆく
86694 実現論は、表現ではなく、発信。
 
森政子 ( 30代 愛媛 広報 ) 05/03/03 PM06 【印刷用へ
 実現論が普通の文章や論文と違うことは、一目見て分かる。でも、それまで触れたことのない感じの文章だから、どういう風に捉えればいいのか普通の人は最初は戸惑うと思う。現在も、構造認識を修得する教科書であり、役に立つ認識を得られる文章であることは分かっているけれど、その最初に感じる”戸惑い“を言われたときに、上手く説明できないなあと思っていた。

 ところが最近、数ヶ月前に、同じ部署の新人の女の子から聞いた話を思い出した。彼女は、仕事をしていてつい眠くなると投稿を考えると言う。るいネットサロンで、あーでもない、こうでもないと時間をかけて考えながら投稿している身としてはびっくりしたが、「投稿って自己表現とかじゃなくて発信だから目が覚めるんですよ〜」ときいて目から鱗が落ちた。

 日常生活で個人的に文章を書くときは、自己表現の手段であることが殆どだと思う。でも、投稿はそうではない。自分を表現したいのではなく、みんなの期待を感じ取り、それに応えるための発信なのだ。

 この話を最近ふと思い出して、実現論もそうなんだと思った。著者が自分を表現したくて書いたものではない。みんなの不全→問題意識からみんなの期待を感じ取り、それに応えるために、歴史的事実や認識を構造化して発信しているんだ。

 今までそういうものをあんまり目にしたことがないから、最初はちょっと戸惑う。ベストセラーになる小説やハウツー本も、テレビの報道番組も、結局は著者や製作者の表現したい意図や思いがあって、それを表現したものでしかない。形としては「発信」だけど、中身は「自己表現」と変わらない。

 実現論は、みんな不全から生まれ、みんな期待に応えた(応えたるための)発信なんだって、これからははっきり説明できそうだ。
 
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