本能⇒共認機能⇒観念機能
85357 共認適応
 
西谷文宏 ( 26 和歌山 建築設計 ) 05/02/08 PM10 【印刷用へ
直接見たわけではなく、人(るいネットに投稿されている北村さん)から教えてもらった話なので、番組の詳細はわかりませんが、NHKの人類進化を扱った番組で、「人類の”痛み”の感覚は、動物の痛みの感覚とは少しちがう、人類にとっての”痛み”は、動物として本能的に持っている痛みの感覚よりも、周囲の人の反応によって形成されていく部分の影響が大きい」と言うような内容が紹介されたそうです。

確かに歩き出して間もない子供なんかが、ドテっとこけた時、いきなり泣き出すわけではなく、周囲の心配そうな顔や慌てふためく顔を見て、(一瞬間をおいて)火がついたように泣き出します。
このことは、瞬間的な(本能的な)痛みの感覚よりも、周囲の反応によって感じる「痛み」の方が、顕在意識に与える影響が大きいことを如実にあらわしていると思います。我々が当たり前の感覚として認識している「痛み」と言う感覚さえも、実は周囲から教えてもらうことで、認識していると言うのは、非常に驚きでした。

少し話しが変わりますが、人類は他の動物に比べて、生まれてすぐに(本能的に)とれる行動が実に少ないと思います。例えば、動物の場合、生まれてすぐに立ったり、歩いたり、飛んだりすることができるのに比べ、人類はゆっくりと周囲の人々から歩くことについて学び、食べること(動物は本能的に自ら食べられる動植物を認識しているが、人類は殆ど認識できない)を学ぶ。
このような生きていくうえで重要な本能次元の機能だけでなく、喜び、悲しみといったような感情=共認次元の機能、言語など観念次元の機能も廻りのみんなから教えてもらって獲得していく。そして(先述したように)痛みさえも周囲の人々から教えてもらう。

このことは、人類が「共認動物」であり、廻りのみんなを羅針盤として発達し、生きていくことの傍証と言えますが、同時に人類が”共認内容を変化させていく”ことで環境の変化に素早く適応していけるように
進化してきたことも示していると思います。

本能機能は、ある外圧状況に対して生き残っていける=適応できるようにセットされた機能です。しかし、もともとセットされた機能である為に、環境の変化=圧力状況の変化にフレキシブルに対応することはできません。
しかし、人類の場合、共認内容を無限に組み替えることで、変化していく外圧状況にフレキシブルに適応していくことができます。
参考:実現論 前史「極限時代の観念機能」(実現論1_6_04

ここからは仮説になりますが、人類は誕生時における、本能としてセットされた機能の発現をできるだけ最小限にとどめ、その機能の発達・発育を周囲の環境=みなの共認に委ねることで、よりフレキシブルに環境の変化=圧力状況の変化に適応できるように、進化してきたのではないでしょうか。つまり、共認に委ねることで外圧に適応していく。

極めて重大な親和欠損状態に置かれた乳児は、言語能力を始め、本能・共認・観念全ての次元において発達が遅れるそうですが、それもこの人類の”共認適応”所以なのだと思います。

改めて、人類の「共認機能」の素晴らしさを感じると同時に、幼少期の「親和充足」の重要性を感じています。
 
  List
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_85357
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
『のうだま1』脳科学から探る…「ヤル気」を上昇させるには? 「にほん民族解放戦線^o^」 13/10/27 PM04
サル、ぉおまえもかっ!? 「ルポルタージュdeなんで屋JAPON」 08/07/20 AM11
155748 弱オス達の共認機能 静剛 07/06/30 PM09
映像授業の危険性(脳力の育成の視点から) 「Biological Journal」 07/02/27 AM02
92763 共認適応と、課題=可能性 佐藤英幸 05/06/16 AM00
一歩を踏み出す勇気。 「『なんで屋』で、元気!ヤル気!笑顔 v(^-^)v」 05/04/26 PM01
88289 期待封鎖(→不安捨象)は記憶力も衰弱させる 橋口健一 05/04/02 PM10
86271 疑問が解けました! 匿名希望 05/02/24 PM11
86252 人類を人類たらしめているものは 匿名希望 05/02/24 PM08

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
現代の神官=社会統合階級の欺瞞
個人主義者の詭弁 個人と自我
個人主義の責任捨象と言い逃れ
共認回路と自我回路
規範意識の形成の土台は? 
力の論理と共認機能
自我の源泉は、共認の部分否定にある
序列闘争は、共認されている
自我ではなく、共認こそ原点である
自我とは?(フロイトとラカン)
規範回路と観念回路の断層
我思う、故に我あり
漱石をねじ曲げる「奴隷」たちへ
「自我=エゴ」を制御するもの
相手尊重の意識の原点は?
歴史無視の表層的個人主義はウンザリ
共認充足がなければ生きられない
共認回路の特殊性
共認回路は個体境界を越えて情報を統合する
「自分らしさ」を理解できない人々
「心の豊かさ」に感じる胡散臭さ
規範の形成を阻んでいるもの
自己実現の「非」実現性
自我回路より共認回路の方が充足できる
“自我心理学”から“共認心理学”へ
あらゆる圧力を排除する個人主義
人類の本性は共同性にあるA
原始時代に自己中はいなかった
全体主義を生み出した犯人は、自己中
潮流1:共認原理と私権原理
私権時代から共認時代への大転換

『るいネット』は、48年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp