生物の起源と歴史
85306 雌雄分化による脳の性差
 
仲西大輔 ( 27 沖縄 会社員 ) 05/02/07 PM11 【印刷用へ

オスは闘争役割、メスは生殖役割(人類に至っては充足役割)という役割分担のもと生物は外圧への適応度を高めていきました。その結果として、脳の機能および構造にも顕著な違いが見られます。

以下に、人類における雌雄の脳の性差の例を紹介します。
引用からも「男は闘争存在、女は充足存在」であることが脳のレベルでも言えることがわかります。付け加えると、男の脳の空間認知力の高さは認識を構造化する力にも繋がっていると考えられ、どちらとも闘争力という言葉で括れると思われます。


以下、引用。
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○「攻撃的な脳」と「情緒的な脳」

 一口で「脳の性差」と言っても、機能面での性差と構造面での性差に分けられる。まず最初に、脳の機能面における性差から見てみよう。

 最も典型的なのが性行動パターンを司る脳機能の性差である。例えば男女の「性周期」の有無が、男女の脳の機能差にもとづくことを新井氏は次のように説明する。

 「ヒトを含む多くの哺乳動物では、性周期の有無が雌雄を分ける特徴的なものになっている。雌に性周期をもたらすものは、下垂体前葉のゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)が周期的に大量分泌されるからで、それが卵巣に働いて周期的に排卵が起こり、性周期を示すことになる。一方、雄では分泌パターンには周期性は認められず、だらだらと分泌されるので、性周期を示すことはない」

 つまり、「女の脳」は性腺刺激ホルモンを周期的に分泌するように指令を出すのに対し、「男の脳」はダラダラと分泌するように指令を出す、という明確な違いがあるわけだ。

 また、人間の言語能力や空間認知能力についても、男女の脳の働きには明らかな性差があることが確認されている。

 まず言語能力については、女性の方が男性よりも優れていることが実験で確かめられている。興味深いのは、言葉を理解する際、男性は左脳のみを使っているのに対し、多くの女性が左右の脳を使っていることがMRI(磁気共鳴映像装置)を使った実験で確認されていることだ。新井氏は「音楽的な能力のある右半球の働きが、女性のことばの流暢さに表われているのではないかと思われる」と指摘する。脳疾患にかかった場合、女性の方が失語症になりにくく、治りやすいという医学的な事実があるが、これも男女の言語機能の性差によるものと考えられる。

 一方、空間認知能力(方向感覚)については、男性の方が女性よりも優れていることが、やはり数多くの実験で確かめられている。より正確に言えば、女性はランドマーク(目印)がある場合は空間認識しやすいが、男性は目印がなくとも空間認識が得意という特徴が見られるのだ。この空間認知能力の男女差の原因は、空間認知に関係する右半球皮質の発達が、胎児期のホルモン環境の影響によって男児の脳で促進された結果ではないか、と考えられている。

 さらに興味深いのは、「リラックスしている状態」における男女の脳の働きに明かな違いがあることだ。すなわち、「男の脳」は側頭葉―大脳辺縁系の活動が女性よりも活発で、「女の脳」は帯状回の活動が男性よりも活発であることが、ペンシルベニア大学のガー氏の実験によって判明したのである。この点の機能差の意味について、順天堂大学の松本明助教授はこう説明している。

 「大脳辺縁系は感情に関わっている脳ですが、怒りや攻撃にも深い関係があります。……男の脳はいつも攻撃的な活動をしているということです。これが男性の攻撃性、あるいは?乱暴?であることに関係している可能性があります」

 「帯状回も大脳辺縁系の一部ですが、比較的新しい部分で、より複雑できめ細かい情緒を調節している部分といわれます。この女性の脳の活動は、女性がいつもきめ細かい情緒的な事柄に心を砕いていると考えてよさそうです」

 つまり、「攻撃性」や「情緒性」といった男女の一般的な特徴には、「脳の性差」が深く関わっていると考えられるわけである。


○脳のハードウェアは歴然と違う
 
 次に、男女の脳の構造面での違いについて見てみよう。これについても大きな違いがあるという。最も注目されているのは「脳梁」と「前交連」という左半球と右半球をつないでいる部分の違いである。何れも「女の脳」が「男の脳」よりも大きいことが分かっている。

 まず、脳梁というのは左右の大脳新皮質をつないでいる二億本以上の神経繊維の束であるが、知能や言語等の人間らしい機能を司る左右の大脳新皮質を連結する「通信回路」と思えばよい。この左右の脳の「通信回路」の役割を担う脳梁の後部が、女性の方が男性よりも丸く膨らんで大きいのだ。この違いが意味するものは何なのか。

 実は、脳梁後部の大きさと言語能力には相関関係が確認されている。つまり、この部分の性差は女性の言語能力が男性よりも優れている一つの根拠とみなされるのだ。新井氏は脳梁の男女差について、「女性はあまり意識せずともよく聞きとったり、細かくものを見ることができたりする。ある種の情報処理に細やかなことが多いのはこのためであろう」と指摘している。

 次に前交連の違いについてみてみよう。前交連とは、左右の大脳新皮質ばかりか、左右の「古い脳」――本能や喜怒哀楽の情動を司る領域――をも連結している部分である。この部分が女性は男性よりも太く、約一二%大きいことが分かっている。

 この前交連の差は何を物語っているのだろうか。前交連が左右の情動行動に関わる領域をも連結している点から、新井氏は「女性が男性に比べて情緒的に細やかなのは、前交連による情報交換の度合が多いからかもしれない」と指摘する。
(中略)

 このように、男女の脳には機能的な違いばかりか、歴然たる構造的な違いがあり、それらは言語機能や情緒面での性差と密接に関わっているわけだ。
(後略)

リンク「脳科学が立証するジェンダーフリーの「ウソ」@」
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