心の本体=共認機能の形成過程
85244 共認と聴覚進化
 
鈴木隆史 ( 40 大阪 造園設計 ) 05/02/06 PM08 【印刷用へ

>サルやヒトの共認機能は、このような緻密な周波数の識別能力を土台にして、相互の発する周波数が「同期」する時に充足回路が強く刺激される、という機能を塗り重ねたものかも知れません。<(58635

霊長類の聴覚感度について、興味深い研究があります。リンク

原猿では低音から高音(16kHz辺り)に向かって一定の感度上昇を示すのに対して、真猿になると、中低音(1kHz辺り)にピークを示し、中高音(4kHz辺り)では逆に感度が低下することがわかっています。また、原猿では32kHz程度の高周波にも高い感度を持っているのに対して、真猿になると感度が下がり、チンパンジーなどは上限が20kHz程度、つまりヒトと同程度となります。

ヒトの発声音は80Hzから1,100Hzです。サルの発声音を(詳細は不明ですが体格差を考えればヒトより高くなるはずです)仮に150Hz〜1,500Hz程度とすると、聴感度のピークとほぼ一致することになります。

自然界のあらゆる音を対象にするならば、周波数によって感度に差を付ける必要は無いはず(聴覚の構造から生ずる機能差を除く)です。原猿が一定した聴覚感度曲線を示すことから、真猿になってはじめて、同類が発する音声に細心の注意を向け、それを聞いたみんなの共認を羅針盤とするようになった、ということではないかと考えられます。(中高音や高周波に感度低下が見られますが、これは中低音の感度を上げるため犠牲にしたのでしょう。)

それから、真猿の高周波に対する感度低下について。原猿にとっては、同類他者のオスが発する音(例えば移動に伴って起こる葉のさざめき等(=高周波))を真っ先に捉える必要があったと考えられます。ところが真猿は中低音の感度を上げるために高周波の感度を下げている。つまり、直接外敵を認識することよりも、仲間の声を認識することが優先されている。真猿にとっては、共認こそが収束すべき最先端機能であったということでしょう。

ちなみにヒトの場合は、一定した特性を示す原猿とも、中低音にピークを持つチンパンジーとも異なり、500Hzから4kHzまでは他の真猿と比べるとフラットな特性を持っている。したがって人類は、声に含まれる倍音(高調波成分)を豊かに捉えることができ、より微妙なニュアンスを聞き分られるようになっています。


 
  List
  この記事は 58635 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_85244
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
275981 共認と聴覚進化の事例 〜雑音の中でも子供の声が聞こえる〜 あわわ 13/05/16 AM02
104948 ふたつの「聞けない」 走馬灯 06/02/01 PM06
102594 人類の共認機能と観念機能をつなぐのは聴覚機能 冨田彰男 05/12/14 PM10
100774 ヒトが言葉が話せるようになったのは ミスター 05/11/13 AM03
88720 相手発=聴覚発(幼児の観念形成過程に学ぶ) 橋口健一 05/04/12 PM08
87517 Let's胎教 匿名希望 05/03/17 PM10

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

 必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
新しい潮流1 社会捨象→不全捨象の充足基調(’70・’80年代)
新しい潮流2 私権統合の崩壊と社会収束の潮流(’90・’00年代)
新しい潮流3 社会不全⇒認識欠乏の蓄積
新しい潮流4 言葉それ自体が引力を持ち得ない時代
新しい潮流5 実現派は仲間収束から社会収束へ
新しい潮流6 解脱仲間から認識仲間への逆転
仲間圧力と認識仲間
新しい潮流は、新しい人間関係を必要としている
市場社会の、カタワの「集団」
本当は、「集団」に入ったのではなく、社会に出たのだ
古い人間関係は、影が薄くなるばかり
関係パラダイムの逆転1
関係パラダイムの逆転2
活力源は、脱集団の『みんな期待』に応えること
収束不全発の適応可能性の探索、その深くて強い引力
充足基調から探索基調への転換
'90年代の危機感と変革期待の行方
秩序収束と答え探索の綱引き
潮流2:戦後日本の意識潮流
潮流3:’70年、豊かさの実現と充足志向
潮流6:’95年、私権原理の崩壊と目先の秩序収束
潮流9:経済破局を突き抜けてゆく充足・安定・保守の潮流
今後10年間は充足⇒活力を上げれば勝てる 
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(1) 共認充足が最大の活力源。'10年代はそれだけで勝てる
市場時代の共認非充足の代償充足⇒解脱(芸能)埋没
'70年〜現代 収束不全⇒本能的な秩序収束⇒課題収束⇒認識収束
現代〜近未来 対象への同化こそが新しい認識を生み出す
大学生が授業に出るのはなんで?
「やりがい」に潜む社会的欠乏
カリスマ 〜自分たちが共認できる価値観への評価収束〜 
仲間収束 2:一人でできない子
「働きたいから働こう」という意識
快美欠乏に替わって、認識の統合が最高価値になった。
判断の土俵とは、人々の潜在思念が作り出した共認圧力の場
『必要か否か』が環境問題に対する基底的な答えになる
芸能か、認識形成か

『るいネット』は、47年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp