共同体社会の実現
83512 時代から取り残された旧観念の実践部隊が地方自治体という組織
 
星埜洋 ( 45 東京 企画 ) 05/01/02 PM01 【印刷用へ
>何よりも柔軟な思考と大胆な仮説の提起が求められる現在、その最も反動的な妨害者として立ちはだかるのが、他ならぬ個人主義者たちです。

「現代の神官=個人主義者」の元には、多くの実動部隊が組織されています。その代表に市区町村という自治体があります。彼らは、市民生活を守るために様々な行政サービスに携わる公僕として、日夜頑張っています。・・・などというのは、一昔前の話でしょう。

最近、市区町村のコンサルとしていくつかの仕事をするにつけ、大いに感じることがあります。
仕事の関係上、自治体の名前を出すのは、控えさせていただきますが、多かれ少なかれどこの自治体でも状況は同じだと思います。

まず、行政マンが誰のために働いているのか?勿論建前としては市民でしょうが、本音は多くの職員が自分(私権)のために働いているように感じます。上に行けば行くほど首長の顔色ばかり伺って、市民に向いていない。それどころか、何事も前例主義、事なかれ主義で、無難に仕事をこなし、年功序列のレールに乗って無事定年を迎え、あわよくば自治体のつくった公益法人などのポストにうまく収まろうと考えています。

私がおつきあいするいくつかの案件では、新しい担当者などは「以前○○部だったので、この件については、あまりわからないので勉強させてください。」などと言って無能さの言い逃れをして、実際、税金を使ってあれこれと勉強し、3年くらいで配置換えがあるので、多少役に立つようになったころに移動してしまうというパターンがままあります。

そして、課題に対しては、すべては縦割行政による責任の押し付け合いで腰が重く、専門知識も乏しく、なにをやるにもコンサルだのみ・・・ひどいときには、コンサルに丸投げをして、うまくいかないところは業者の責任にし、うまくいけば自分たちの手柄にするという体たらくです。ここまでこき下ろすと、「すこし大げさじゃないか?それはよっぽどレベルの低い田舎の自治体でしょう。」などというかもしれないいが、これが何十万人もの住民を抱える自治体の実態なのです。

つまり自治体というのは、個人主義や民主主義といった言葉が輝いていた頃、これらの観念を実現するためにつくられた組織であり、これらの観念が不全に陥ったとき、新たな可能性に向けて自己再生するようなプログラムは兼ね備えていなかったとも言えます。
旧観念をベースにした政策や制度を実践しこれらの予算を執行するたにルーチン化された組織=仕組みでしかないのです。(町会などという組織も概ねこれらの目的のための最末端組織=自治体の手先とも言えます。)

ある意味、民主主義や自由、平等、人権を守る立場にいる彼らは、これらのイデオロギーのおかげで、ますます新しいアイデアは生まれず、おまけに身動きすらとれないでいるのです。例えば、閉塞を突破する可能性のある少数意見やアイデアがあったとしてもそれを拾い上げるすべもなければ、評価する能力にも欠けます。

それで、結局目先の自分課題に収束して、市民の期待などどこ吹く風といった状況にあるのです。一部の危機感をもった志のある職員以外はまったく無駄ばかりです。

こういった組織に、税金から莫大な給与が支払われることを考えると、職員を半減しろなどという一部の市民の声ももっともだと感じます。

さらに言えば、「実現体」としての組織なり機構というものは、数ある既存の(旧来の)組織とは、全く違う新認識のもとにつくられねばならないのだろうと痛感します。


 
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83836 旧集団から、新しい集団=統合機構へ 菅原正輝 05/01/10 AM02

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