否定脳(旧観念)からの脱却
83010 旧観念の限界
 
川井孝浩 HP ( 31 東京 設計 ) 04/12/23 AM02 【印刷用へ
最近露店に、ちょくちょく宗教オタクの様な人が来ます。仏教なんかも(お遍路さんなど)微妙にブームになっていますが、仏教に限らず、ユダヤ・イスラム・キリスト・儒教など、あらゆる宗教の古典を読み漁っているのです。それらの人々に共通しているのが、資本主義を終わらせたい、そして次代を読みたい、という欲求から来るものの様です。しかし、それらは近代思想の限界までは捉えているのですが、近代思想のベースになっている古代宗教に答えを求めても、次代など読めるはずもありません。

よって、様々な古代宗教の古典を読み比べ、それらに書かれている予言のようなものを頼りに、観念世界でのみ未来予想図を描いている。というより、実は先の事など何も読めていないのだが、後何年かしたら現在の社会は変わる、という根拠の無い言葉だけが、先走っていく感じを受けます。

>(20054)2.古代の思想運動(孔子、釈迦、キリストetc)
原始人は、絶対的な自然圧力を前にして、とことん自然を対象化した。しかし、古代人は自然圧力ではなく(自然圧力に比べれば変革が容易な筈の)敵対的な現実の共認圧力を絶対的な壁として不動視し、その現実を否定的に捨象した。
換言すれば、古代人は現実の共認圧力を捨象して全く対象化しようとはしなかった。そして専ら、頭の中の本源回路を代償充足させる為の、感応観念(価値観念や規範観念)に収束した。

現在の個人主義をベースとした資本主義や自分主義等から噴出す様々な閉塞状況は、出口の見えない大きな壁である事は誰もが感じる不全であると思います。所が、答えが見えないとなると、とたんに感応観念や目先の秩序へと収束し、たちまち現実捨象の観念世界へと埋没してしまう。

現代では、フリーターの進化系として、「ニート(NEET=無業者)」という、何をすれば良いのか解らないといった若者までもが、急増し始めている。しかし、彼らは働かなくとも食べていける身分を既に獲得してしまっており、鼻から現実逃避のベクトルを持つ。とは言うものの、何もしないで居られる訳も無く、ネットや書物との対話に時間を費やし、結果として旧観念世界の感応収束に向かってしまうのだろう。

>しかし、現実の存在(自らの下半身)を頭の中で否定することはできても、現実に否定することは出来ない。そうである以上、頭の中だけで現実=自らの存在を否定するのは自己欺瞞であり、その自己欺瞞の故に意識と存在(思想と現実)は必然的に断絶し、分裂することになる。(20054

彼らとの会話を通して感じるのは、まさに分裂。まるで空想世界の物語を語っている様にしか思えない。現実を対象化する為には、まずは路上に出て、人々の潜在思念に同化してみる事だ。目の前の現実を、トコトン対象化する事だ。現在の人々が言葉に出来る観念は、その殆どが旧い枠組みの中で固定化されたものでしか無いとすれば、言葉の奥にある実感、心の求めている先をいかに掴み取るかが勝負となる。

さらには、その実感を改めて言葉化しようとすれば、当然新しい認識に置き換えていくしか方法は無い。

>事実は、『共認の確立』こそが、あるいは象徴的に云えば『規範(意識)の確立』こそが、人格の形成(2772

といった、今までの認識・パラダイムを180度逆転させるような新認識でなければ、現実を対象化することなど出来ない、良い例だと思いました。
 
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