政治:右傾化の潮流
82670 意識と現実のズレ
 
斎藤裕一 ( 41 東京 建築家 ) 04/12/16 PM09 【印刷用へ
>収束不全⇒みんな収束の共認圧力を受けて、既存(≒私権)意識は目先の秩序に収束し、それに押されて、個人主義(≒旧観念)より国家主義(力の現実主義)の方が優勢となってきた。73070

先日「なんでや劇場」で「公務員志向、資格思考が強まってきたのはなんで」に参加した。展開を要約すれば、やりたい事が見つからないので「とりあえず」みんなに共認されている公務員や資格などに「目先収束」している、その基底部には70年貧困の消滅以降の「やりがい志向」「反応発信欠乏の顕在化による芸能、マスコミ志向」に続く自分からみんな=「みんなの役に立ちたい」という意識がある、というものであった。

恐らく問題は、そうした意識転換が相当発現しているにもかかわらず、ここへ来て改めて既存の制度や規範に収束してしまうのはなぜか?ということであろう。

多くの人はこの閉塞した時代状況にあって、何らかの可能性を模索しているだろう。その意識は、いままでの自分を何とか新しい時代状況に適応させるべく「変えたい」「変りたい」というものではなかろうか。「変りたい自分」の中身は、前世代的な「私権(闘争)に勝つ自分」ではなく「みんなの中の役割りを実感できる自分」へと。

さて、そうした「変りたい」「みんなの役に立ちたい」と多くの人々が考えていることに対して現実はどうか。社会は相変わらず保守的かつ表層的で一向に旧いままである。このままでは、「変りたい」と思った所で、既存の職業、役割りに甘んじるしかない、所詮世の中は容易には変らないのだという諦め、失望が刻印されるだろう。

なぜ、社会は変らないのか。多くの人々の意識が「みんな」に収束し始めているにもかかわらず、なぜ社会は変らないのか。

ここで大きく欠落しているものは、そうした意識や現実(=状況認識)を共有する場=共認の場なのではなかろうか。現代社会は豊かさと共に個人完結的に生きていける状況を強めてもいる。貧困の時代、親子、夫婦などの家族が生活を保障した。現代は、何をするかに拘らなければ、極限まで一人で生きていくことが可能なのである。こうして人々が個々に分断された社会は共認にとって極めて不利である。そしてだからこそ共認欠乏は高まり、目先の共認収束も強まるのである。

しかし、ここで現状に追従してしまえば、ますます社会は変らなくなってしまう。大事なことは、変りたいと思う意識や変らない社会状況のズレを認め合うこと、そして改めてどうしたらよいかを皆で考えることなのだと感じた。

 
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