生物学を切開する
7730 精子と卵細胞、そして母体
 
村田貞雄 ( 54 静岡 企画 ) 01/08/08 PM11 【印刷用へ
レスありがとうございます。

2つの質問について、調査中ですので、暫定のレスです。

先ず、1つ目の受精での精子細胞質の融合の件です。

確かに、精子には最小限の細胞質しかなく、精子発のミトコンドリアは消滅し、卵子系譜しか残らないというのが定説ですね。そこから、精子の細胞質は全て分解されて受精卵には継承されないと言うことですか。

しかし、2点ほど疑問が残ります。

先ず、第1点目は、精子の先端部分(主に膜と先端の細胞質)は、卵子の膜を潜り抜ける役目をもっている。この先端部分は、受精後は、受精卵の着床部分に集まり、母体の免疫機能を中和させる機能を担っているようです。この件は、紹介サイトがないかと調査中です。
胎生の哺乳類の場合には、着床した受精卵は母体とは免疫上の抗原・抗体関係になってしまいますので、受精卵の方に、母体の免疫に対処する機能が必要なんです。人の場合にこの時期が、ツワリの時期ですね。

第2点目は、精子の尾っぽです。細胞には、細胞分裂する際に重要な役目を果たす、チューブリンという構造があります。運動機能の要素です。運動性の尾っぽには、このチューブリンが集中する。受精卵に継承される運動性(分裂の際の運動性)を保障しているのは、精子系譜のチューブリンではないかと思うのすが。チューブリンは、二倍体細胞に進化する際に、重要な役目を果たし、減数分裂に際して発現する機構として、リン・マーグリス女史が強調している細胞質です。

精子系譜は、DNAのみである。受精での精子の役目は、DNAとしての情報受け渡しあるというのは、非常に単純で分かり易いのですが、受精という機構はそう単純ではないと考えています。

質問の2つ目ですが、確かに卵の巨大化は卵の栄養袋が大きくなるのですね。厳密にいうと「卵細胞」と栄養袋、尿袋を加えた「卵」とは区別が必要ですね。
前回の投稿を、卵総体としてお読みください。
卵の巨大化(卵生)の系譜は、爬虫類と鳥類で頂点に達し、卵の数は多くても七〜八個までですね。排卵時には卵分割は始まっておらず、長い孵卵(親鳥による抱卵)段階が必要ですね。

それに対して、胎生の系譜は、受精後に卵分割がすぐ始まり、母体に着床することで発生が進んでいく。哺乳類の場合も、胎生の子供の数は、十数匹が最高でしょうか。胎生の場合には、免疫機能の問題、胎児への栄養補給の問題など、母体の負担はより大きく、より長い期間となり、機能も高度化していっていると考えます。
 
  List
  この記事は 6975 への返信です。
  この記事に対するトラックバックURL  http://www.rui.jp/tb/tb.php/msg_7730
  ※トラックバックは承認制となっています。

 この記事に対する返信とトラックバック
173418 体内受精における免疫寛容システムとは? h100p 08/04/03 AM05
166523 精子の淘汰と遺伝 長谷暢二 07/12/05 PM04
8121 受精における精子はDNAだけ持ち込むのではない 吉国幹雄 01/08/16 PM09

[過去の記事へ]
[一覧へ戻る] [新しい記事へ]


◆実現論本文を公開しています。
 実現論 : 序  文
 第一部 : 前  史
 第二部 : 私権時代
 第三部 : 市場時代
 第四部 : 場の転換
 参考文献

「合同板」必読記事一覧
01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28
大転換期の予感と事実の追求
実現論の形成過程
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(1)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(2)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(3)
自考のススメ1.未知なる世界への収束と自考(4)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(1)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(2)
自考のススメ2.現代の不整合な世界(問題事象)(3)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(1)
自考のススメ3.自考力の時代⇒「少年よ、大志を抱け」(2)
1.これから生き残る企業に求められる能力は?
2.私権圧力と過剰刺激が物欲を肥大させた
3.市場の縮小と根源回帰の大潮流
4.共認回帰による活力の再生→共認収束の大潮流
5.自我と遊びを終息させた’02年の収束不全
6.同類探索の引力が、期応収束を課題収束に上昇させた
7.情報中毒による追求力の異常な低下とその突破口
8.大衆支配のための観念と、観念支配による滅亡の危機
9.新理論が登場してこない理由1 近代観念は共認収束に蓋をする閉塞の元凶となった
10.新理論が登場してこない理由2 専門家は根本追求に向かえない
11.学校教育とマスコミによる徹底した観念支配と、その突破口(否定の論理から実現の論理への転換)
12.理論収束の実現基盤と突破口(必要なのは、実現構造を読み解く史的実現論)
近代思想が招いた市場社会の崩壊の危機
新理論を生み出すのは、専門家ではない普通の生産者
現実に社会を動かしてきた中核勢力
私権時代から共認時代への大転換
市民運動という騙し(社会運動が社会を変えられなかった理由)
民主主義という騙し:民主主義は自我の暴走装置である
統合階級の暴走で失われた40年
大衆に逆行して、偽ニッチの罠に嵌った試験エリートたち
新理論の構築をどう進めてゆくか

『るいネット』は、48年の実績を持つ起業家集団・類グループが管理・運営しています。るいネットワーク事務局(Tel:0120-408-333, E-mail:member@rui.ne.jp