現代意識潮流を探る
73646 '90年代の危機感と変革期待の行方
 
岡田淳三郎 ( 60代 大阪 経営 ) 04/06/18 AM01 【印刷用へ
'90年代の危機感とは、私権意識にとっての私権体制に対する危機感に過ぎない。従って、自我・否定意識の強い者ほど終末論やオカルトに収束してゆくことにも成ったが、もちろん、否定や終末論ではどうにもならない。こうして、私権体制の危機感に基づく抜本改革期待が高まってゆく。もちろんこの変革期待も、主要には私権意識発の私権体制の変革期待であるに過ぎない。

他方、'97年以降、意識の深部で脱私権判断に基づく実現探索(=当事者意識)が生起し、強まってゆく。この当事者意識が、終末論(=否定)を止揚して変革期待に昇華させたターニングポイントであったことは間違いない。しかし、この実現探索は、脱私権の充足可能性の探索に向かうので、危機感や変革期待はとりあえず封印され、課題捨象の充足基調に流れてゆく。

'02年、私権の衰弱の果てに、私権収束の可能性を根底から断念せざるを得なくなり、収束不全が生起するや否や安定収束⇒秩序収束が強くなる。そしてこの新潮流は、あくまでも脱私権発の目先の秩序収束であるが故に、私権発の「抜本改革」に対しては、(何も期待はしていないが)むしろ傍観or暗黙裏に肯定のスタンスを取る。

この秩序収束を追い風に、いったんは、私権発の国家収束や指導者期待(小泉信仰)が強まり、批判するだけのマスコミや要求するだけの旧観念勢力に対する反感が広まってゆく。かくして、'04年、第一権力はマスコミから国家(自民党)に再転換し、マスコミの右旋回=保守化が進行中である。おそらく、今後、一部の者が要求してきただけの(みんな不全に基いていない)人権や福祉の特権は、剥ぎ取られてゆくだろう。

しかし、国家破綻・市場破綻は着実に進行し激化してゆく。(例えば、今や市場は、マスコミ、特にCMによる幻想共認の形成力に大きく依存しており、庶民のマスコミ離れは、一段と市場縮小を加速させることになる。)

それに対して、現在の秩序収束もマスコミ不信も、元々その源は収束不全⇒当事者意識の生起にあり、深層の当事者意識は、国家破綻・市場破綻が進行するにつれて、答え探索⇒事実収束を強めてゆく。この事実収束が最終的に(秩序収束を利用した)私権勢力の誤魔化しを打倒してゆくことになる。
 
 
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新しい潮流1 社会捨象→不全捨象の充足基調(’70・’80年代)
新しい潮流2 私権統合の崩壊と社会収束の潮流(’90・’00年代)
新しい潮流3 社会不全⇒認識欠乏の蓄積
新しい潮流4 言葉それ自体が引力を持ち得ない時代
新しい潮流5 実現派は仲間収束から社会収束へ
新しい潮流6 解脱仲間から認識仲間への逆転
仲間圧力と認識仲間
新しい潮流は、新しい人間関係を必要としている
市場社会の、カタワの「集団」
本当は、「集団」に入ったのではなく、社会に出たのだ
古い人間関係は、影が薄くなるばかり
関係パラダイムの逆転1
関係パラダイムの逆転2
活力源は、脱集団の『みんな期待』に応えること
収束不全発の適応可能性の探索、その深くて強い引力
充足基調から探索基調への転換
'90年代の危機感と変革期待の行方
秩序収束と答え探索の綱引き
潮流2:戦後日本の意識潮流
潮流3:’70年、豊かさの実現と充足志向
潮流6:’95年、私権原理の崩壊と目先の秩序収束
潮流9:経済破局を突き抜けてゆく充足・安定・保守の潮流
今後10年間は充足⇒活力を上げれば勝てる 
「日本人はいつ物を考え出すのか?」(1) 共認充足が最大の活力源。'10年代はそれだけで勝てる
市場時代の共認非充足の代償充足⇒解脱(芸能)埋没
'70年〜現代 収束不全⇒本能的な秩序収束⇒課題収束⇒認識収束
現代〜近未来 対象への同化こそが新しい認識を生み出す
大学生が授業に出るのはなんで?
「やりがい」に潜む社会的欠乏
カリスマ 〜自分たちが共認できる価値観への評価収束〜 
仲間収束 2:一人でできない子
「働きたいから働こう」という意識
快美欠乏に替わって、認識の統合が最高価値になった。
判断の土俵とは、人々の潜在思念が作り出した共認圧力の場
『必要か否か』が環境問題に対する基底的な答えになる
芸能か、認識形成か

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