現代意識潮流を探る
72587 答えを出せないので、不全捨象の充足報道
 
辻一洋 ( 38 北海道 企画 ) 04/05/26 PM11 【印刷用へ
小泉首相の支持率が上昇している。

拉致問題の進展を目指した訪朝は、多額の支援を呑まされたあげく、拉致被害者の家族5人の帰国といった事務レベルでの決定事項=最低限の成果しか出せなかった。
にもかかわらず、国民は訪朝の成果があったと67%が支持し、内閣支持率は54%と前回より9ポイント上昇している(朝日新聞調べ・他新聞も同様)。

イラク戦争でもブッシュ・アメリカにいち早く協力を申し出、泥沼化した今も、スペインをはじめ撤退し始める協力国をよそに自衛隊派遣を続けている。

客観的に見れば、失政続きの小泉内閣なのだが、この支持率はどう捉えたらよいのだろうか?

拉致問題においてマスコミは先ず帰国家族を大々的に取り上げ、「よかったよかった」と安心材料を提示し、小泉の陳腐な成果については二義的な扱いに留めている。
確かに、いまさら拉致問題を全面解決しようなど不可能であろう。土下座外交であろうとも、小さな成果があればそれでよしとする政治家の姿勢・マスコミの論調は、不全(課題)捨象の充足基調そのものと捉えられないだろうか。

マスコミは年金問題にせよ、政治家の未納問題にすり替え批判し、根本問題である制度破綻はうやむやに先送りしようとしている(しかもキャスター自身も未納で到底追及できない)。

弱者救済といった福祉観念だけでは財政赤字・年金赤字といった制度破綻の現実の答えになりえない。反体制、反身分の共認支配が通用しなくなった今、もはやマスコミは不全捨象の充足報道で誤魔化し続けることでしか生き残ることが出来なくなったということか(暗い話は避けて明るい話でせめて気分だけでも紛らわそうとするしかないのだろう)。

答えを出せないので、不全捨象の充足報道という誤魔化しを続けるマスコミは、庶民の潜在思念収束不全発の答え探索)に応え得る理論が登場し、その共認形成の輪が広がるにつれて、見向きもされなくなってゆくのではないだろうか。
 
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