> ここで重要なのは、ねずみ講が成立するための条件として
> @新規会員からの金銭の配当、ピラミッド型組織が成立している。
> A『商品らしき』もの、『商品価値』がないものを扱っている。
> という点だと思われます。
年金制度というネズミ講の背後にある、市場経済こそが、実は、壮大なネズミ講なのではないでしょうか?
例えば、最近のアメリカ株式市場に流れ込んでいるのは、猛烈な勢いで進んでいるリストラが生んだ失業サラリーマンが最後の希望の星、頼みの綱としてつぎ込んだ虎の子です。
そこにあるのは、確かな見通しではなく、これで一発逆転、勝ち組の一員になれるかもしれないという幻想で、ネズミ講そのものです。
それどころか、そのアメリカ経済に依存している世界経済自体、ネズミ講だともいえます。誰か一人でも、アメリカ国債を売り払い始めたら、残り大半が保有する国債利率は暴騰=価格は暴落。保有国は大損を被ることになり、世界経済は破綻します。
我々日本人が安心だと思っている銀行預金や郵便貯金も、同様です。預貯金の大半は、安全な商品だとされている国債に変わっています。しかし、その溜まりに溜まった国債を返すのは、自分達の文字通り子や孫。利息という名の甘い汁を現役世代が吸っている点では、完全にネズミ講と変わらない構造です。
安西さんが指摘されているように、少なくともネズミ講では、何らかの投資を必要とされますが、年金制度にいたっては、その前金さえ払っていないにも関わらず金を貰うのが当然の「権利」だと思っている人間が山ほどいるのですから、ネズミ講より悪質です。
市場経済がネズミ講である以上、それを前提にした制度・システムは、必然的にことごとくネズミ講の一環と化します。
株式市場は勿論の事、公共投資、年金制度、保険制度などなど、市場のウマ味に惑わされながら、いつしか、万人がネズミ講に参加させられ、ツケを払う羽目になっている。それが市場経済の現状なのではないでしょうか?
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