否定脳(旧観念)からの脱却
67575 武力支配時代でも、序列原理から共認原理へ徐々に移行している
 
冨田彰男 ( 40 兵庫 経営管理 ) 04/02/03 PM11 【印刷用へ
>(13世紀の神学者)トマス−アクィナスは、自然も人間も社会も、それぞれ固有の存在意義と存在目的をもっているが、下級のものは上級に、上級のものはさらに上級のものに、そして最後には最終目的としての神に従属すると考えた。つまり、宇宙全体は、キリストを頂点とする段階的秩序を形成し、万物は有機的結合を構成していて、キリストの神秘的なからだである教会の成員は神の定めた身分秩序と役割にしたがって教会の目的実現に奉仕しているとする。(「理解しやすい倫理」より引用)

宗教教団が身分序列で統合されているだけでなく、その教義そのものが、現実の身分序列を正当化していることがわかります。

>人間は共認充足なしには生きられず、頭の中で自己正当化をはじめとする様々な解脱充足を得る必要から、本源価値を幻想観念化した古代宗教や近代思想は、強く共認されていった。性権力や占有権力などの権力の共認こそが人々が肉体化している現実の共認である以上、古代宗教や近代思想はあくまでも頭の中だけの表層共認に過ぎず、突き詰めれば、脳内を充足させる為の解脱剤でしかない。しかし、それでも人々がそれを必要としており、それ故にそれが社会共認と成った以上、それは共認動物の社会統合上、頂点に君臨する事になる。従って、それら古代宗教や近代思想は社会統合上の絶大なる力を獲得し、僧侶や学者は支配階級の一員となる。支配階級から見れば、はじめから現実を変革する力などなく、むしろ私権の核を成す家族や恋愛を美化して人々を共認統合してくれる幻想観念は願ったり適ったりで、自分たちの身分を脅かさない限り有り難く利用すべきものであり、僧侶や学者の方は、私権(身分)を求める存在(深層意識)と現実を捨象した意識(表層観念)は初めから断絶しているので、彼らの主張が認められ、かつ高い身分が保障されるとなれば願ったり適ったりで、両者の思惑はピッタリ一致する。こうして、いったん支配階級の中に組み込まれた後は、それら宗教や思想は、ひたすら現状維持に貢献する支配共認に変質する。実現論2_6_04

力の序列は覆すことはできないという実現不可能視という点では、宗教は一貫していますが、そもそも頭と下半身が断絶した観念体系でしかないので、下半身の方はズッポリ序列原理に埋没していた(だからこそ、宗教が統合観念・支配観念となった途端、今度は、積極的に身分序列を正当化し始める)という点が注目されます。

武力支配国家の初期、宗教が成立した2600年前は、大衆は全てを失ったどん底状態(虐殺or奴隷)でした。凄まじい生存圧力下に置かれていたがゆえに、序列原理が強力に働き、力の序列の強制共認のみで統合されていたが、大衆の共認不全があまりにも大きい統合様式だったので、救い欠乏が生まれ、宗教が登場し、共認されていった。

最初は、国家は力の序列の強制共認で統合していたが、国家が秩序化・安定化し、生存圧力が衰弱した結果、力の序列だけでは統合できなくなり、支配共認として宗教の力を借りなければならなくなった。古代・中世の武力支配時代においても、生存圧力の衰弱に従って、統合原理が序列原理から共認原理へと、徐々に移行してきたと捉えることができます。
 
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