>2000年の当時の厚生労働省編の資料によると、既に納付された保険料に対して支払いが約束されている給付債務は720兆円。
そのうち、財源的裏付け(積立金+国庫負担金)は、270兆円だから、差額分の450兆円の債務超過状態にある。
しかも、将来分でも、80兆円の債務超過額がある。過去と将来を合わせれば、530兆円になる。(66594)
>厚生年金も国民年金も、実は制度が創設された時には積み立て方式でした。
ところが、戦時中の1942年に制度ができた厚生年金(当初の名称は労働者年金保険)の場合、敗戦後の急速なインフレによって、積立金が大きく目減りしてしまいました。
一方、保険料率は48年に月収の3%と、国民の負担能力がまだ低いことを考慮して、低水準に抑えられました。
さらに、厚生年金も国民年金も、高度経済成長期に給付水準が急速に引き上げられました。
このため、加入者が自分で積み立てた分の保険料だけでは給付をまかない切れない状態になり、下の世代の保険料負担で年金給付をまかなう賦課方式の要素が、なし崩し的に強まったのです。[Yomiuri On Line (36)公的年金の財政方式<1>]
年金の債務超過は、国債残高と同様に重く国民にのしかかる問題です。
その原因が「なし崩し」では、誰も納得しないはずです。
素人が考えても、払った分より多くの給付が貰えるというのはねずみ講そのものだと思う。
見えてくるのは、いい面は誇張し、マイナス面はごまかし、人々を騙し続けるという詐欺の構造。
ウソは大きければ判らないとでも思っているのだろうか。
しかし、既に破綻しているという単純な事実さえ見えなくしているのは何故だろう?
よく考えてみれば、年金制度の元にあるのは人権→福祉という旧観念。
だとすれば、この人権→福祉という旧観念そのものが、詐欺の構造をもっているということに他ならないと思う。
旧観念群は人々を思考停止に追いやるだけではない。
現実に、国家ぐるみのねずみ講を先導する、詐欺という犯罪を犯しているのだと思う。 |
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