心の本体=共認機能の形成過程
66786 スキンシップの効用
 
佐藤祥司 ( 41 北海道 建築士 ) 04/01/13 AM02 【印刷用へ
について調べてみました。

>今では人権問題があって到底できませんが、この実験は第二次世界大戦直後のスイスで、心理学者ルネ・スピッツにより行われました。実験対象は、戦争で孤児になった55人の乳児で、当時考え得る最高の設備を整えた施設に入れられました。そこにないのは、父母だけでした。よく訓練された保母や看護婦が子供たちの面倒をみていましたが、人工乳の哺乳だけは、抱かないようにして、つまり人間的スキンシップなしに行われました。その結果、27人が2年以内に病気で死亡し、残った子も17人が成人前に死んでしまいました。11人は成人後も生き続けましたが、その多くには知的障害や情緒障害がみられたと言われます。

母乳を通して赤ちゃんは、病原菌やウイルスに対する免疫力を持つことは知られていますが、親の手が哺乳時に常に赤ちゃんを抱き、母と子の顔が間近にあることが、いかに子に安心感を与え豊かな人間性を育て、病気を退ける力を生涯にわたってもたらすかを、この実験は教えてくれます。また赤ちゃん時代のスキンシップは、それ以降の人間関係・男女関係にまでもずっと影響し続けて行きます。(引用:リンク

>最近、眼球や、視神経に異常がないのに、心の問題が原因となって視力が低下したり、視野が狭くなったりする心因性視力障害の子供が増えているそうです。『だっこ点眼方』というのがありますが、これにより心因性視力障害の1/3が治っているとのことです。その方法は、「毎晩子供を抱っこした状態で母親が目薬を点眼してあげ、点眼後5分間は目をつぶらせ、母親は子供をゆったりと抱きしめながら、母子の会話をする。(リンク

>添い寝をして、お母さんにだけドキドキさせる音楽を聴かせてみる。また、心が癒される音楽を聴かせてみる。☆結果:お母さんの心拍数が上がると赤ちゃんの心拍数も上がる。また、お母さんの心拍数が安定してくると赤ちゃんの心拍数も安定してくる。

つまり、添い寝した時、赤ちゃんの心臓のリズムはお母さんの心臓のリズムに同調してくるのと同様に、脳波、筋肉の動き、呼吸状態なども同じように変化するのである。このように、親子の絆の強さは、寝ているあいださえ無意識に現れるのである。リンク


>授乳行為により催乳ホルモン、別名・母性愛ホルモンと呼ばれるプロラクチンが分泌され、母乳の分泌がうながされるとともに、その一体感により母性が成熟していく。プロラクチンは、母親の体内にベータエンドルフィン(神経伝達物質の一種)を生成し、このベータエンドルフィンには、人に安心感をもたらし、敵意や不安や怒りを抑え、愛情あふれた行為を促す働きがあるのである。(同上)

スキンシップが乳幼児にとっていかに重要かがわかります。スキンシップがなんで人間にとってこれほどまでに重要となったのでしょう?

他の哺乳類は生まれてすぐに立ち上がったり、しがみつく能力を身に付けているが、人間だけが頭の大きさと産道との関係で、母親が支えていなければならない(未熟な)状態で生まれてきます。哺乳類ではお腹の中の(羊水に漬かった)状態が、人間では出産後に引き伸ばされているということでは、(免疫機能の獲得などの機能からも)皮膚が包み込まれている状態をスキンシップが代替しているようにも思われます。

>両者の脳が双方向的に作用しあって、はじめて適応できるようになっているのですね。互いに充足しあうという人間の共認の原点を見たような気がしました(66537)

サルも常にスキンシップを通じた親和充足を母体に、(敵であった)同類との係りの中から共認機能を獲得した。共認機能は仲間の充足(意識)を羅針盤(=可能性収束先)にしていることからすると、共認機能形成はお腹の中ではどうしても限界があるのだと思います。(正確には、脳の機能としてはできているが、回路としては繋がっていない状態)故に、スキンシップと共認機能の形成は、切っても切り離せない不可分の関係としてサル・人類に刻印されたものだと思います。人間の場合はさらに観念機能が獲得できて始めて適応できるようになることから、サルよりももっと育児期間が長く必要なのでしょう。
 
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