心の本体=共認機能の形成過程
63737 涙は集団との交感作用
 
渡辺卓郎 ( 31 東京 設計士 ) 03/10/31 PM03 【印刷用へ
>悲しいときに泣くのは人間だけだと思いますが、
>これはどういう仕組みなんでしょうか?
>充足の表現を発達させたものが「笑い」というの
>は理解できるけど、「悲しい」のは非充足の表現??
>それを発達させて「泣く」ことに、何か意味がある
>のでしょうか?
63700:【人間が「悲しい」のはなんでだろう?】森さんの投稿

涙の効用は、大きくは3つあって、
1 異物を洗い流したり、乾燥や細菌から守る
2 角膜に栄養や酸素を運ぶ
3 角膜の光学的性能を高める
作用といわれています。

人間は、こうした機能に加え、悲しいときに涙を流しますが、これは感情に伴って涙腺が刺激されるためで、顔面の眉間の凝縮によってさらに涙腺が圧迫されて大量の涙を流します。

1985年に行われたウィリアム・H・フレイ2世博士の実験によると、泣いたときの涙には、副腎皮質ホルモンの1種で、脳下垂体から分泌されるホルモンで、ストレスに反応してACTHが刺激されることによって生まれるコルチゾール※という物質が含まれていることが分かりました。そこから、この実験では、「泣く」という行為は、こうしたストレス物質を体外に排出するための機構であると結論づけらています。

しかしながら、人間の場合、こうしたストレス物質を体外に排出するといういわば化学反応作用のみならず、「泣く」という行為そのもの、「泣く」という感情の表出が与える仲間との交感作用の方が重要な位置を占めているように思います。

つまり、大きな感情の揺れを仲間に向けて示すことで、非充足にせよ、充足にせよ、言葉では表し尽くせない感情を周囲に伝える、という役割です。
顔をゆがめて泣く表情、あふれる涙という表現は、単に悲しい(個人の非充足)、という感情を超えて、集団にそうした感情を共有する有効な手段ではないか、と思います。

※コルチゾールは、ストレス環境下において血中や尿中で
 高濃度を示す物質で、ストレスを定量的に測定するための
 指標として用いられたり、サプリメントでこの物質を抑制す
 ることでストレスを緩和するなど、注目されている物質です。
 
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