共認運動をどう実現してゆくか?
60401 序列原理から共認原理へ、今為すべき事
 
大木康子 ( 53 神奈川 主婦 ) 03/08/20 AM09 【印刷用へ
>70年貧困の消滅というのは社会の統合原理が生存圧力を基盤とした本能原理(=序列原理)から共認原理へとパラダイム転換した時代であるといえそうです。もう少し詳しく言えば、誰もが認める事のできる観念を共認していくことによって社会が統合される時代に変わったのだと思います。そう捉えるとその共認形成の要にいるマスコミが70年から急速に力を持ち始めた事とも合致します。(59487)喜田さん

「何故、マスコミが第一権力化してきたのか?」を考える時、上記の説明で非常にスッキリした。’70年以降、社会状況や人々の意識が大きく変化した。それ以前の飢えの圧力(=生存圧力)が働いていた時代は、人々は本能原理(=序列原理)で統合されていた。序列原理といえば、すぐに江戸時代の士農工商を想定するが、考えてみれば、古来から’70年の貧困の消滅に至るまで、人々はこの序列原理を暗黙の内に認め合ってきていたのではなかったのか?

 私の子供の頃(’50〜’60年代)を思い出しても、公立の中学でも成績を張り出したり、運動会では順位や勝敗は明確にあった。家庭にあっても、家父長制は厳然と存在し、入浴の順番も父から、食事の時の食卓の位置も、父は上座から子供達は下座へと決められていた。学校でも家庭でも、先生>生徒、父親>母親>子供は絶対的なものであった。当時はそうあることは所与のものとして、子供心に何の疑問も持たなかった。言葉遣いも、目上、先生、親に対して敬語が正しく使えることは、常識をわきまえると言う意味において重要なことであった。

 このように’70年代以前の社会や人々の意識を統合してきたものは、この序列原理だということ。またこの序列原理は本能原理だということも、古来からの歴史を俯瞰しても非常に納得できる。それほどまでに、生物としての人間にとって飢えの圧力(=生存圧力)は絶対的なものであり、この序列原理は貫徹されていたのだと思う。

 しかし、’70年代以降。豊かさが実現され、飢えの圧力(=生存圧力)が消滅したとともに、この序列原理が音を立てて崩れ始めた。家庭崩壊、学級崩壊、不登校、ひきこもり、フリーター、規範意識の崩壊・・・etc.の現象事実。このような諸現象が一挙に噴出してきた理由を、それまでの社会を統合し、貫徹していた序列原理の崩壊と重ね合わせると、全ての因果関係が説明できる。

 この序列原理の崩壊とともに共認原理へのパラダイム転換へと、もはや人々の意識は確実に変化している。だからこそ、’70年代から共認形成の要にいたマスコミが第一権力化していったとういうことが、容易に推察できる。しかし、このマスコミの発信内容はあくまでも旧観念。現実を不可能視したところからのアンチテーゼ。従って、単なるお題目ゆえ現実にはなんの解決にもならない。しかも、このマスコミを牛耳っているのは、それを専門とする一部支配階級。ここから発信されるものを人々は、一方的に支配共認させられているのだ。

 今、我々が為すべきことは、まずマスコミが発信する支配共認に気づく事。次に盲目的に無意識にこの支配共認に洗脳され、毒されていっていることを明確に認識しなければならない。更に、序列原理の崩壊から、共認原理を統合軸とした社会を構築していく為には、共認をみんな共認へと取り戻していくことが急務である。そのためには、共認の場の形成が何よりも必要。一部の専門家ではなく、普通の人々が集い事実を追求し共認するという交流会こそが、マスコミの支配共認から脱却し、みんなの共認を取り戻すことができるのだと思う。


 
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