法曹・官憲・役人こそ、社会閉塞の黒幕
59262 架空観念で現実を体系化した法学が自己矛盾を引き起こすのは必然
 
山澤貴志 ( 38 鹿児島 ITコンサル ) 03/07/28 AM03 【印刷用へ
>ある主張によって導かれた権利の法制化によって、主張していない普通のひとは順法義務の枠にはめられてしまいます。‥こんなことになったブラックボックスは法曹界なのではないでしょうか。

人権が架空観念に過ぎないことは北村さんの指摘の通りですが、法学自体がこの架空観念を絶対真理化し現実を裁く理論体系であり、現実にありもしないものを前提に現実を体系化しようとすると自己矛盾を起こしてしまうのは必然だと思います。法律とは何かを考える時、槙原さんの以前の投稿が参考になります。26642

>法律や政治は、何のために人間を罪人であるとしなければならないか。「それは法律や政治」自身が罪人のものだからだ。 「つまり、少数の罪人(物や人を財産として私有しようとしたり奴隷として虐使しようというような欲望を起こした少数の罪人)が、自己の欲望を遂げようとすると、そこには種々の叛逆がおこる。それを彼らは罪悪と称し、それらの叛逆人を罪人と見なして、そこで法律を作ったり、政治を行ったりするのである。だから、政治や法律こそ罪悪そのものであるし、それは、少数の罪人によって作られたものである」と本居宣長は言っている。

私権収奪者=支配階級自身が(集団存在である人間の根本規範からみれば)罪人であって、自らの権利を正当化するために法学が必要とされたとの指摘はその通りだと思います。

この原罪という発想を背景に宗教の側から「(少数の罪人=支配階級だけでなくそれに反逆した多数の)犯罪者にも救いを」という「救済思想」が登場してきます。「救済思想」は、洋の東西を問わぬ普遍的な傾向です。(キリスト教ではキリストが罪人を家に招いて食事をした聖書の逸話の中での「われは正しき者を招かんとにあらで、罪人を招かんとて来たれり」という言葉が、日本では親鸞の「善人なおもて往生す、いわんや悪人をや」という「悪人正機説」が有名)
参考:リンク

この宗教における「救済思想」から「神の前での平等、博愛」という価値観念が生み出され、近世、(市場において自我の可能性が開かれたことを背景に)神から人間への主役転換が起こった際、神との契約抜きに「人権は絶対にして犯すべからざるもの」という絶対観念=「人権天賦説」が産み出されたのだと思います。

法学はあたかも私権時代のもっともらしい観念統合のように見えますが、実は「万人が私権闘争を求めたが故の序列=身分制度」を追共認しただけの「支配階級の私権独占を正当化する帝王学的正論(要するに勝てば官軍の論理)」とそのアンチとしての「万人の反逆を正当化する人権思想」のいずれかしか持ち合わせていないのです。

>ある主張によって導かれた権利の法制化によって、主張していない普通のひとは順法義務の枠にはめられてしまいます。‥厳密に精査すれば、誰もが法を犯しているという状態です。

身分序列という本能原理が消滅し、真っ当な観念共認が必要な時代にも関わらず私権の現実を変革不可能視した救済→人権(=旧観念)で統合された法学は(一見反権力を標榜しているように見えながら)人工的に権力を再生産し、再び万人を犯罪者にしようとしています。
 
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