心の本体=共認機能の形成過程
58635 同期することで充足する機能?
 
田中素 HP ( 37 長崎 企画 ) 03/07/14 AM00 【印刷用へ
> たとえば親愛の情を示す「クー」という鳴き声や敵意を示す「威嚇」の鳴き声には、それぞれ別の表情が伴っている。(57800

> どうも、聴覚⇒視覚の順で統合しているらしい。(57850

マダガスカルに棲む原猿のワオキツネザルとベローシファカは、猛禽類などに対して発する警戒音を相互に理解できるそうです。またクモザルの一種では、移動などの際に発する“ロングコール”と呼ばれる呼びかけ声が仲間一匹一匹に対して微妙に違っていて、彼らは各々それが誰に対して発せられたものかを理解できるそうです。まだ表情の乏しいこれらのサルでも、音声コミュニケーションはかなり発達していると言えそうです。

音声コミュニケーションの基盤は周波数情報の識別能力だと考えられますが、意味を持つ言語以前に、この声の表情が充足感情を規定する例はヒトでも多く見られます。例えば、誰かに襲われた個体の悲鳴は周囲の個体にとっては警戒音になるし、逆に催眠術などで安心感を与える時は低い声でゆっくり話すのが良いとされています。また、大人が乳児に話し掛ける時、無意識に声のトーンを上げるということも言われています。

これらの例も、「共認機能の基礎となっているのは共鳴(共振)機能」(57339)であることを示す一つの例かも知れませんが、おそらくこのような音声情報伝達能力は、ヒトやサル以外の動物にもある程度は備わっていると思われます(ex.母鳥はヒナ鳥の鳴声を識別できる)。

サルやヒトの共認機能は、このような緻密な周波数の識別能力を土台にして、相互の発する周波数が「同期」する時に充足回路が強く刺激される、という機能を塗り重ねたものかも知れません。とりわけ心音のビートやリズムが安心感やトランス状態を生み出しやすいのは、胎児期の記憶に繋がっていると同時に、自らの体にも心臓の鼓動として常にそのリズムを持っているからではないでしょうか。さらに、この同期充足回路を視覚情報の処理機能と結びつけることで、僅かな目や顔の動き、身振りから豊かに相手の感情を読み取ることも可能になったのではないでしょうか。
 
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