これからの暮らしはどうなるの?
57933 公共の場にも縄張り
 
匿名希望 03/07/01 PM08 【印刷用へ
 例えば、電車の中で親子2〜3人で、楽しそうに何やら話していて、時には大きな声を出して笑いあってもいる。それなりに騒々しいのだが、その騒々しさが、こちらには余り気にならない。自分の周りを見回しても、そう不愉快に感じている様子もない。中には、不愉快に思っている人もいるであろうことは、容易に想像できることではあるが、顔色に表れてはこない。バスの中でも事情は、同じように思われる。二人席に座って話をしている。周りも、彼等の行為に不快感を表さないし、それをさも当然のように受け止めてもいる。

 これが、携帯電話になると、話が一変してしまう。腰掛けている人間の中の一人が、急に大きな声で、対面で無い誰かと話始め、一向に終わる様子がない。周りの人間の顔色は、実に迷惑そうなその色。上記と下記でのこの違いは、どこからくるのだろうか。

 人通りの多い場所で、台を広げて何かを売り出した。人の流れが詰まって、非常な迷惑である。みんなが、“通る”という共通の行為を行使できる共有の空間に、“売る”という個人的空間が出現したことになる。云わば、みんなの縄張りに、個人の縄張りが入り込んできたようなものだ。公共の場であっても、その場を利用している者には、強力ではないが、希薄な「縄張り意識」が、無意識に生じていて、それがしっかり根付いているのではないかと思う。

 たとえば公園、勿論公の場ではあるが、毎日のように利用している人たちにとっては、まるで自分達のためにあるような、そんな錯覚に陥りやすいはずである。あまり見かけない顔がやって来ると、変に警戒した顔になる。心底に「俺らの縄張りを荒らしてくれるなよ」という思いを滲ませた顔が、垣間見てとれる。

 公共的な場には、「自分達の縄張り」というような、そんな無意識に近い薄い意識が形成されて、そのみんなの縄張りの中に個人の縄張りを持ち込むような人間を、「規範」という観念で、排除するような力が働くのではないかと思う。
 
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