生物学を切開する
5491 真核細胞から二倍体へ>端野さん
 
石野潤 HP ( 46 大阪 教務開発 ) 01/06/22 PM01 【印刷用へ
真核細胞から多細胞へと進化する間に、二倍体という階層を想定する必要があると言うことですね。Msg5428にも書きましたが、一倍体の細胞が接合の準備を終えると、シグナル分子を放出して、他の細胞に分裂を中止し接合の準備をするように連絡をとります。細胞間のコミュニケーションは有性生殖と不可分なのでしょう。

真核細胞へと進化する過程は、融合や食作用によって内膜形の複雑化とともに、DNAを溜め込んだ歴史ともいえると思われます。葉緑体を二重に取り込んだ原生生物などが存在することは、重複した無駄なものも含めて基本的に溜め込み方針のように見えます。DNAの溜め込みが、環境変化に対する変異、それによる適応を可能にしているということでしょうか。

しかし、直鎖DNAを長くしてゆくだけ、取り込んでゆくだけでは全体を統合することは出来ません。少なくともDNAは複製だけではなく、タンパク質の合成もしているわけですから、それらが調和している必要があります。二倍体というのは、その変異と働きの調和を整合させるシステムの成熟を意味しているのかもしれません。三倍体や四倍体なども存在するので、システムとしてはいろいろな可能性はあると思われますが、特に動物細胞にとって、もっとも整合し、適応可能性の高いものとして。

少なくとも、多細胞生物では他の細胞を取り込んでDNAを溜め込むということはしませんから、変異というDNAのもつ三番目の機能を、染色体という構造を作り、減数分裂というシステムによって秩序化したものが二倍体細胞といえると思います。

この過程を、一倍体細胞の接合から眺めれば、二つの細胞の協働作業ということができます。ゆえに、細胞間のコミュニケーションが不可欠の条件となっています。そして、この協働作業の相手は同じDNAをもつ仲間であり、コミュニケーションの機構は仲間の認識機能の上に構築されているはずです。

二倍体の細胞では一般に連絡構造の発達が見られます。有性生殖を媒介にした細胞間の連絡機構の発達が、その後の細胞の機能分化を可能にしていったのではないでしょうか。
 
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5585 連絡構造について>石野さん 村上祥典 01/06/26 AM00

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