実現論の特徴のひとつに、生物原理を適用した社会理論である、という点が挙げられると思います。
この点は、単にユニークである、というだけでなく、社会なるものが生物の集合から成っている、という単純な事実を再認識させるという意味合いにおいて、極めて重要であります。すなわち、社会の定義を精査するのに寄与する、ということです。
また一方で、読み手も例外なく、一生物個体であるという、忘れがちな事実があります。
生物原理は、本質的にプラス実現構造を為していると言って良く、従って、実現論を勉強することは、社会と読み手とを、生物原理=プラス実現構造で纏め上げて理解することが可能になることを意味します。そして、「プラス実現構造で纏め上げるという理解の仕方」そのものが、統合不全という現代的状況に対する「答え」すなわち「可能性」となり得ます。
「だったら、判断基準は使えるかどうか(52430)」
実現論=新観念の体系が、多くの人に「役に立つ(=使える!)」という感覚を与えるのは、例えばこのような構造によるのかな、と思います。一言で言えば、「実現論が、現代的状況に適応的であるから」でしょうか。 |
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