生命原理・自然の摂理
49328 Re:収束と統合とは生きている状態そのもの
 
蘆原健吾 ( 30代前半 大阪 出版 ) 03/02/07 PM10 【印刷用へ
収束と統合という概念は、生きているという状態そのものを表していると思う。(msg:48679 本田さん)

この言葉、とても意識の深いところに落ちてきました。

進化のプロセスももちろんそうですが、それ以前に、生きている状態が「収束=統合」そのものと言ってもいいと思います。

>一個の遺伝子が単独に働くことは在り得ない。どの遺伝子も数十、数百、数千の他の遺伝子群と連鎖的に化学反応を起こしてはじめて何らかの働きを持ったアミノ酸や蛋白質を作り出すことが出来る。しかし、そうして作り出された一つの蛋白質だけでは、生命を維持することは出来ない。結局、十万の遺伝子が緊密に連動し、協働してはじめて生物は維持され、進化してゆく。要するに全DNA(ゲノム)とは、まぎれもなく十万もの遺伝子の共同体である。(msg:59「遺伝子の共同体」四方さん)

生命は、まさにこれら無数の化学反応の絶妙な組み合わせの結果、今存在できているわけです。

要素還元主義的に「まともに(?)」考えれば、無数の化学反応が、まさにその時、その瞬間、全ての他の反応について適応的に、しかも外圧に対しても適応的に働くなんて、ちょっと考えたら確率論的にあり得ないことのように思えます。

糖を酵素で分解する時に出るエネルギーをATPに保存し、老廃物は即座に細胞外へ。蓄えたエネルギーは、次の活動にリアルタイムに使われていく。細胞膜においては、細胞内の無数のイオン濃度を調整すべくあるイオンは取り入つつ、あるイオンは排出する。それらの情報を特定の化学物質によってフィードバックし、遺伝子の発現やRNAの読み取りを制御する。たかが一つの細胞をとって見てさえ、これはごくごく一部の事例に過ぎません。

これが、多数の細胞が協調しあって一個の個体に統合され、さらには個体群全体として適応に向けて統合されている。まさに神を信じたくなってもおかしくないくらい、それが起こる確率は天文学的に低い。

しかし、そのような状態を外圧との関係において瞬間瞬間に作り出し続けないと、生物は存在できない(=適応できない)。

まさに、生命は、その瞬間瞬間に「収束」し「統合」しているから存在しておれるわけですね。新しい統合状態がその瞬間瞬間に更新され、それが塗り重ねられていく。生物は、天文学的に低い確率の状態を、その瞬間瞬間で「実現」しつづけているわけです。

「収束」と「統合」は、生物が生きている状態そのものを捉える上でも、非常に重要な概念だと思います。
 
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